カーディテイリングに着目…オートサービスショー2023

自動車機械工具の展示会「オートサービスショー」が4年ぶりに開催
自動車機械工具の展示会「オートサービスショー」が4年ぶりに開催全 7 枚

6月15日~17日の3日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)の東1~3ホールで、自動車機械工具の展示会「第37回 オートサービスショー2023 ~ヒトとクルマの未来を守る整備機器~」が開催された。同展示会は隔年で開催を重ねてきたが2021年度は新型コロナウイルスや会場の都合により中止となっており、実に4年ぶりの開催となった。

今回の出展者数は95社・7団体と前回よりは微減したが、OBD検査や特定整備の経過措置期間終了など、整備事業者の課題が間近に迫るなか、展示スペースは屋内940小間、屋外10小間と前回を上回る結果となった。

オートサービスショーは自動車機械工具の展示会ということもあり整備機器や鈑金塗装機器が大半を占めていたが、カーディテイリング関連商材も散見されたので一部紹介したい。


まず目に付いたのが、洗車関連機器である。イヤサカ、バンザイ、安全自動車は屋外スペースで純水装置などの展示を行なっていた。なかでもマーフィードのハイパーウォーターは、洗車後にウォータースポットができないだけでなく、洗車後作業が容易になり作業時間を大幅に短縮できることで来場者の注目を集めていた。

また、エムケー精工やアベテックは、門型洗車機からセルフ洗車向け機器、IOT関連製品など「洗車サービス」という大きな枠組みの展示を行なっていた。ガソリンスタンドが減少していることにより、近年洗車難民が増えていると言う。自動車アフターマーケットにおいては、パワートレインの変化や安全性能の進化によりこれまでの常識が大きく覆る様相を見せているが、これらの影響を受けず今後も高いニーズを維持し続けるのが洗車ビジネスだろう。

さらに、ドライアイス洗浄機で知られるグリーンテックジャパンは新製品「ドライアイスクリーナー GT-22」の特別先行発表を行なった。新製品「ドライアイスクリーナー GT-22」は従来のドライアイス洗浄機GT-110Mよりもエアーとドライアイスの使用量を大きく削減し、環境やコストにやさしくなったという。発売は10月3日を予定しており価格は未定とのことだ。

その他にも、撥水道場がボディコーティングやウィンドウガラス撥水コート剤、ウロコ落としのクリーナーなどを展示していたり、カーメイクアートプロのブースでは、塗装式プロテクションフィルム「Fenix Scratch Guard」やレザーリペアシステム「COLOURLOCK」、セラミックコーティング「FEYNLAB」を訴求していた。

また、変わったところでは、今年1月に通知があった「指定自動車整備事業における着色フィルム装着車の指導内容」において可視光線透過率測定器の参考品として明示された機械「PT-500」の展示がメーカーである光明理化学工業によって行われた。担当者によると可視光線透過率測定器は、通知があった後に問い合わせが殺到し現在は品薄状態が続いているという。指定整備事業者に行き届くまでにはしばらく時間が掛かりそうである。


OBD検査や特定整備の経過措置期間終了などに注目が集まる自動車整備業界ではあるが、自動車の進化に伴いパワートレインが変わり、事故が激減し、メーカーによる囲い込みが進む中で、新たなビジネスチャンスの開拓は避けて通れない課題である。そういった意味では前述したようなカーディテイリングビジネスも一つの選択肢になりうるのではないだろうか。

自動車機械工具の展示会「オートサービスショー」が4年ぶりに開催…カーディテイリング関連商材に着目

《カーケアプラス編集部@市川直哉》

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