[音響機材・チョイスの勘どころ]スピーカーの「カスタムフィット」って何?

「カスタムフィットスピーカー」の一例(カロッツェリア・TS-F1740Sll)。
「カスタムフィットスピーカー」の一例(カロッツェリア・TS-F1740Sll)。全 1 枚

愛車のサウンドシステムのバージョンアップを画策しているドライバー諸氏に向けて、音響機材の選び方のコツをお教えしている当コーナー。まずは「スピーカー交換」に興味を抱く方々の参考になればと、スピーカー選びの“勘どころ”を説明している。

今回は、「カスタムフィットスピーカー」について説明していく。価格が手頃なスピーカーをチェックすると、こううたわれた製品を多々見かける。さて、「カスタムフィット」とはどのような意味なのかというと…。

ちなみに「カスタム」という言葉には「改造する」とか「あつらえる」という意味があるので、これを「改造して取り付けるスピーカー」、つまりは「導入のハードルの高いモデル」だと思う向きもあるかもしれない。しかし、「カスタム」に「フィット」という言葉が付くと意味が変わる。「ぴったり合う」とか「適合する」という意味となるのだ。かくして「カスタムフィットスピーカー」とは、「簡単に取り付けられるスピーカー」という意味となる。

ただし、何を持って“簡単”だというのかは製品によって変化する。取り付けに必要な部材までもが同梱されている場合もあれば、サイズ的な“汎用性”の高さをもって「カスタムフィット」と称しているモデルもあるのだ。

また、「カスタムフィット」は“汎用品”ではあるものの、すべての車種に適合するわけではない。改造を施せばどの車種にも装着できるが、簡単に取り付けたいと考える場合には、メーカーが用意する適合表にて愛車がそれに含まれているかを確認しよう。

なお、「カスタムフィット」の同義語として「トレードイン」というワードがある。そううたわれているモデルも、簡単に交換できるスピーカーだと思って良い。

ところで、ドアスピーカーを取り付ける際のベースとなるパーツ(スペーサーとかブラケットと呼ばれるもの)が同梱されている場合でも、敢えてそれは使わずに、別途「インナーバッフル」を用意した方が音が良くなる。土台となる部分にはできる限り音質性能の高いパーツを使った方がスピーカーの性能を引き出しやすくなるからだ。

というのも同梱されているスペーサーはあくまでも簡易的な仕様となっている。なので音のことを考えるのであれば、取り付ける車種とスピーカーに対してベストな「インナーバッフル」をワンオフしたい。または、汎用の「インナーバッフル」を使っても良い。汎用品であっても同梱されている「スペーサー」よりも音質性能的にアドバンテージを発揮する。

今回は以上だ。次回も「カスタムフィットスピーカー」についての説明を続行する。お楽しみに。

《太田祥三》

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