ルノー 5 再来、ピンクのEV「ディアマン」…グッドウッド2023出展へ

オリジナルのルノー5を連想させるデザイン

斬新なステアリングホイールには大理石を使う

オリジナルのルノー5は全世界で500万台以上を販売

ルノー 5 ディアマン
ルノー 5 ディアマン全 11 枚

ルノーは6月28日、ルノー5(サンク)』のデビュー50周年を祝うコンセプトEV、ルノー『5ディアマン』(Renault 5 Diamant)を7月13日、英国で開幕する「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2023」に出展すると発表した。

◆オリジナルのルノー5を連想させるデザイン

モデル名の「ディアマン」は、フランス語でダイヤモンドを意味する。開発にあたってルノーは、フランス人デザイナーのピエール・ゴナロン氏と協力した。オリジナルのルノー5のデザインの特長を取り入れながら、未来のコンパクトEVの姿を提示した。

3ドアハッチバックボディや角型ヘッドライト、縦長のテールライトなどは、1972年に生産を開始したオリジナルのルノー5を連想させるデザインだ。ボンネットの下には、EVパワートレインを搭載している。

エクステリアは、オリジナルのルノー5の特長的なラインが際立つように、シンプルさを追求した。ヘッドライトとテールライトは、宝石のような仕上げ。アルピーヌブランドから流用された大径ホイールは、中央にピエール・ゴナロン氏のシンボルの太陽をあしらった。

ボディカラーは、3層塗装によるもの。ピンクのベースにゴールドの顔料を塗り、つや消しのニスを塗布した。太陽光の下ではゴールドがかった色調に、暗闇の下では青みがかった色調に変化するなど、さまざまな効果を生み出すという。

ルノー 5 ディアマンルノー 5 ディアマン

◆斬新なステアリングホイールには大理石を使う

インテリアは、ドアハンドル、ウィンドウワインダー、シフトレバーなどが、球体デザインだ。素材には、金メッキされた真ちゅうやステンレスを使用した。ステアリングホイールには、カーボンファイバーと大理石を用いており、その独特な形状が目を引く。

ドアロックは、指紋スキャナーで解除する。ルノーの市販EV同様に、シーケンシャルシフトレバーは、D、N、Rの3ポジション。3つの丸いデジタルメーターは、速度、バッテリー残量、時刻などの重要な情報を表示する。ナビゲーションとインフォテインメントは、ダッシュボードの中央に置いたスマートフォンが、その役割を担う。

フランスで工芸品を手がける職人が、プロジェクトに参画した。ステアリングホイールや収納コンパートメントには、Mineral Expertise社によってリサイクルされた大理石を使用した。シートを覆う生地とダッシュボードを覆う馬の毛の生地は、手作業で馬の毛を織っている世界で唯一のワークショップ、Metaphores社によって製作された。モヘアウールカーペットは、フランスで最後のタペストリー職人の1人、ピントン氏によるもの。ボンネットのモノグラムなど、車体に配された金メッキは、パリのアトリエのBertin-Aubertの作品だ。

ルノー 5 (オリジナルモデル)ルノー 5 (オリジナルモデル)

◆オリジナルのルノー5は全世界で500万台以上を販売

ルノー5は、フランス乗用車史上最多の生産台数を記録し、「クルマのジーンズ」と呼ばれるルノー『4』(1961年発売)の後継モデルとして、1972年に誕生した。機能性とデザイン性を兼ね備えた車として、ルノー4同様に多くの人々に受け入れられ、ルノーを販売台数で欧州首位の自動車メーカーに押し上げた。

高性能モデルの『5ターボ』(サンクターボ)も用意されていた。5ターボはルノー5をベースに、エンジンをミッドシップマウントに変更。WRC(世界ラリー選手権)のグループ4 参戦のホモロゲーションモデルとして開発されたモンスターマシンだった。

ルノー5は、ポップカルチャーのシンボルであり、世界中で500万台以上が販売されている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  2. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  3. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る