VW『ID.Buzz』が移動フォトスタジオに、1台限りの「グランパー・バン」…英国で発表

フォルクスワーゲン ID.Buzz カーゴ の「グランパー・バン」
フォルクスワーゲン ID.Buzz カーゴ の「グランパー・バン」全 10 枚

フォルクスワーゲンは7月21日、『ID.Buzzカーゴ』(Volkswagen ID.Buzz Cargo)をベースにした1台限りの「グランパー・バン」を、英国で開催された家族向けの音楽フェスティバル「Penn Fest 2023」で初公開した。


◆インスタグラムにアップする写真撮影に適したフォトブース

フォルクスワーゲン ID.Buzz カーゴ の「グランパー・バン」フォルクスワーゲン ID.Buzz カーゴ の「グランパー・バン」

この1台限りのID.Buzzカーゴは、車体にマルチカラーのラッピングが施された。広大な荷室を生かした室内には、インスタグラムにアップする写真撮影に適したフォトブースが設けられ、照明や小道具を積む。カメラには変身フィルターが付いており、来場者がフェスティバルの雰囲気を撮影できるようにした。

フォトブースには、カラフルなソファとクッションが置かれた。花などの植物で装飾されており、森の中にいるような雰囲気を演出している。

フォルクスワーゲンは2022年の「コーンベリー・フェスティバル」において、フォルクスワーゲン『マルチバン』をベースにしたワンオフモデル、「パンパ・バン」を初公開した。ID.Buzzカーゴのグランパー・バンは、パンパ・バンの人気を引き継ぐという。

◆「カーゴ」の航続は乗用ミニバン仕様の423kmよりも2km長い

ID.Buzzカーゴは、フォルクスワーゲングループの新世代EV向けのモジュラー車台「MEB」をベースにする。そのアーキテクチャは、ソフトウェアとテクノロジーのさらなる開発を可能にするという。ID.Buzzカーゴは将来、無線アップデートによって車載のソフトウェアとテクノロジーを進化させていく。

モーターはリアアクスルに搭載する。最大出力201hp、最大トルク31.6kgmを引き出す。最高速はリミッターによって、145km/hに制限される。バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は82kWh(正味容量は77kWh)とした。1回の充電での航続は、最大で425km(WLTPサイクル)に到達する。

最大で425kmの航続は、欧州仕様の乗用ミニバンの「ID.Buzzプロ」の423kmよりも2km長く、ID.Buzzシリーズ最長になる。急速充電を利用すれば、バッテリーの8割の容量を充電する時間は、およそ30分で済む。

◆後席がなく乗車定員は2名または3名

フォルクスワーゲン ID.Buzz カーゴフォルクスワーゲン ID.Buzz カーゴ

ID.Buzzカーゴでは、エアロダイナミクスを追求したデザインを採用する。前面空気抵抗を示すCd値は0.29とした。これにより、エネルギー消費が削減され、航続を拡大する。

欧州での発売当初、全長4712mm、ホイールベース2988mmの標準ボディが導入された。2988mmのホイールベースは、フォルクスワーゲンの内燃エンジン搭載の主力商用車の『T6』比較として、2mm違うのみ。一方、T6の全長4904mmに対して、ID. Buzzカーゴの全長は192mm短い。これにより、T6と同様の室内長を維持しながら、より小さな駐車スペースに停めることができるという。また、ID.Buzzカーゴの全幅は1985mmで、『T6』よりも81mmワイドだ。全高は1938mmで、T6の全高1970mmと比較して、およそ30mm低くしている。

後席がなく、乗車定員は前席がセパレートの場合は2名、前席がベンチシートの場合は3名となる。前席と荷室の空間を分ける固定式のパーティションが装備される。このパーティションには、前席から荷室が確認できる窓ガラスが付く。ID.Buzzカーゴは3.9立法mの荷室容量を備えている。荷室フロアには、欧州で一般的な貨物規格の「ユーロパレット」を2個、横方向に積載し固定することができる、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る