ブガッティ『W16ミストラル』、全身ゴールドでカスタム…パワーは1600馬力

ブガッティ W16 ミストラル のゴールド仕様
ブガッティ W16 ミストラル のゴールド仕様全 10 枚

ブガッティ(Bugatti)は8月19日、ハイパーカー『W16ミストラル』の新仕様を、米国で開催中の「ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」で初公開した。


◆新カスタムプログラム「シュール・ムジュール」を適用

新仕様は、ボディカラーにゴールドを採用する。これは、『シロン・スーパースポーツ』をベースにした1台限りの「Golden Era」(黄金時代)のボディカラーと同じだ。ブガッティによると、同じゴールドをまとうシロン・スーパースポーツを引き立てるのが狙いという。

この新仕様には、ブガッティの新しいカスタマイズプログラム「シュール・ムジュール」が適用された。W16ミストラルは、顧客の要望に応じてカスタマイズすることができる。

W16ミストラルの最初のオーダーメイドは、創造的な可能性をさらに広げる芸術的な作品として、すでに顧客との間でカスタマイズが進行中。シュール・ムジュールによって、顧客のためのユニークなクチュールサービスをさらに進化させていく。

ブガッティ W16 ミストラル のゴールド仕様ブガッティ W16 ミストラル のゴールド仕様

◆最高速420km/hを可能にするW16気筒エンジン

車名の「W16」とは、2005年に『ヴェイロン』に初搭載され、その後、『シロン』などに受け継がれてきたW16気筒エンジンを意味している。このW16気筒エンジンが、間もなく生産を終える。W16ミストラルは99台のみが生産され、価格は500万ユーロ(約7億円)。2024年から納車が開始される予定だが、99台はすでに完売している。

W16ミストラルの8.0リットルW16気筒+4ターボエンジンは、シロンの最強グレード、「スーパースポーツ300+」譲りだ。ターボチャージャー、オイルポンプ、バルブトレイン付きのピストンなどにチューニングが施されており、最大出力は1600ps、最大トルクは163kgmを引き出し、最高速420km/hの性能を可能にしている。

ブガッティがこれまで送り出してきたロードスターの中で、最後のモデルとなっていたのが、『ヴェイロン16.4グランスポーツ・ヴィテッセ』だ。最大出力1200psを発生する8.0リットルW16気筒+4ターボエンジンを積む同車が2013年、408.84km/hというオープンカーの世界最高速記録を打ち立てた。W16ミストラルは再び、世界最速のロードスターになることを目標に掲げている。

ブガッティW16ミストラルのゴールド仕様ブガッティW16ミストラルのゴールド仕様

◆カーボン製エアインテークをヘッドレスト後方に

インテリアには、軽量なチタン、ソリッドブロックから削り出されたアルミ、柔らかいレザーなどを使用した。ドアパネルには、複雑な織りパターンのレザーをあしらう。

また、アルミから機械加工されたシフトレバーの中には、創業者の弟、レンブラント・ブガッティの彫刻作品「Dancing Elephant(踊る象)」が配されている。

ヘッドレスト後方のエアインテークは、万一の横転時、車両の全重量を支えることができる強固なカーボンファイバー構造とした。この新しいインテーク配置により、スロットルオン時の低くてパワフルなインテークノイズと、スロットルリフト時の4つのターボチャージャーからのブローオフバルブ音が強調されるという。

ブガッティW16ミストラルのゴールド仕様ブガッティW16ミストラルのゴールド仕様

◆専用設計のヘッドライトを垂直に配置

W16ミストラルには、V字型フロントガラスを採用した。Aピラーを包み込むように見える湾曲したフロントガラスは、サイドウィンドウにシームレスにつながり、バイザー効果を生み出すという。このフロントガラスは、ドライバーの視界を遮ることなく湾曲しており、丸みを帯びたバイザーデザインを実現している。

専用設計のヘッドライトは垂直に配置され、ブガッティの馬蹄形グリルはより立体的にデザインされた。テールランプは、ハイパーカーの『ボリード』のX字のリアデザインをモチーフにしている。

W16気筒エンジンに充分な空気を取り込むために、サイドのオイルクーラーインテークは、乗員のすぐ後ろのルーフ上のエンジンエアンテークから離れてレイアウトされた。ルーフと一体設計の2つの大型エアインテークは、毎分およそ7万リットルの空気をエンジンに送り込む。また、このエアインテークのデザインは、『タイプ 57 ロードスター・グランドレイド』と、『ヴェイロン 16.4 グランスポーツ』に敬意を表すもの、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  4. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
  5. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る