意外に簡単なエアコンフィルター交換 ~Weeklyメンテナンス~

意外に簡単なエアコンフィルター交換 ~Weeklyメンテナンス~
意外に簡単なエアコンフィルター交換 ~Weeklyメンテナンス~全 1 枚

エアコンを使い始める瞬間に、ちょっと“臭う”ことはないだろうか? 少し稼動させると臭いが緩和して(慣れて)気にならなくなる程度の症状なら放置の場合も多い。しかし原因はエアコンのフィルターの汚れにある場合もあるのでメンテナンスを実施しよう。

クルマのエアコンには内気循環と外気導入の切り替えがあるのはご存じだろう。エアコンパネルに切り替えスイッチがあり、車内の空気を循環させて冷やす(内気循環)経路と外気を取り入れ(外気導入)て空気を冷やした上で車内に送り込む経路だ。内気循環の方が車内の冷却という意味では効率が良い。理由は簡単、夏場の外気は温度が高いため冷却するのにはそれ相当のパワーが必要になるのだが車内の空気は限られているので冷却する空気量は多くなく、いったん冷却した空気を循環させるので効率が良いのだ。

ただし、内気循環ばかりを使っていると車内の換気ができない、さらには車内の酸素濃度が低下するなどの懸念もある。そこで適度に外気を取り入れて常にフレッシュな状態で車内の環境を保っておくのが良いだろう。しかし、その際に気になるのが外気の汚れだ。都市部を走っていると周囲には排ガスやチリやほこりなどの汚れが充満しているケースもある。特にトンネル内には煤煙なども目に見えて増えるので、トンネルに入ると内気循環に切り替えているというユーザーもいるだろう。この外気の汚れをキャッチしてくれているのが実はエアコンフィルターの役割なのだ。

そもそもエアコンにフィルター機能が備わっているのをあまり意識していないユーザーも多いだろう。フィルターの存在も在処も知らないという初心者ユーザーもいるのではないだろうか? しかしエアコンフィルターは外気を車内に導入する際に外気の汚れをキャッチするのが役目。空気中を漂っているチリやほこり、花粉やPM2.5などをフィルタリングして、ある程度クリーンな状態の空気を作ってくれるのだ。普段は車外の空気の汚れは目には見えないのでそれほどリアルに感じることはないのだが、窓を開けて長時間走っていると鼻の中が汚れていたという経験をしたドライバーもいるだろう。それほど走行しているクルマ周辺の空気は汚れていると思っておいた方が良いのだ。実は大切な役割を果たしているエアコンフィルター、汚れが臭いの原因にもなるので定期的な交換を実施したい。

ただエアコンのフィルターと聞いて自分でのメンテナンスに二の足を踏んでしまうユーザーもいるだろう。交換やメンテナンスはハードルが高くプロの整備士にお任せすることになると考えている場合もあるだろう。しかし、エアコンフィルターは比較的交換頻度も高いため、交換しやすい位置に設置されている場合も多い。そのため手順や脱着方法さえ理解しておけばユーザーがDIYで交換することも難しくないので実施してみると良いだろう。

まずはエアコンフィルターの設置場所を見つけ出そう。多くの国産車の場合はグローブボックスの奥などに設置されている場合が多い。周囲のパーツをある程度外せばエアコンフィルターのホルダーが現れる。これさえ見つければ簡単にフィルターを交換できるのだ。ホルダー部分からエアコンフィルターを取りだしてみると、一定期間使っているフィルターはかなり汚れているのがわかる。目に見える大きなゴミや枯れ葉などが付着していることもある。臭いの原因になったり外気導入の効率低下につながっているのは明らかだ。それを見ればエアコンフィルターが普段から車内の空気浄化に大いに役立っているのが実感できるだろう。

エアコンフィルターは純正品ははもちろんだが、カー用品店などには社外パーツも用意されているので適合パーツを用意して交換しても良いだろう。フィルターは不織布や活性炭などを使った素材が用いられていることも多い。社外品にはフィルターの機能を高めたパーツが用意されることもあるので好みのアイテムを選ぶと良いだろう。交換時期は走行環境によりまちまちだが、目安としては1年程度。時期を決めて交換すれば忘れることもないだろう。

このようにエアコンフィルターの役割を知れば、エアコン可動時の臭い対策にも効果があることがわかるだろう。これまでエアコンフィルターを交換した記憶が無いというユーザーは、この機会に愛車メンテナンスの一環として交換を実施してみよう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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