VIPのセキュリティ追求、BMW X5 改良新型に防弾装甲車…IAAモビリティ2023で発表へ

BMW X5 改良新型の「プロテクション VR6」
BMW X5 改良新型の「プロテクション VR6」全 10 枚

BMWは8月29日、ミドルクラスSUV『X5』の改良新型をベースにした防弾装甲車両「プロテクションVR6」を欧州で発表した。実車は9月5日、ドイツで開幕する「IAAモビリティ2023」で初公開される予定だ。

◆ボディの輪郭に合わせた高強度スチール製の成形部品

装甲スチールセクションと安全ガラスは、このモデルのために特別に開発された。装甲ボディと安全ガラスが車内を保護セルに変える、と自負する。ドア、サイドフレーム、ルーフ、バルクヘッド周辺には、ボディの輪郭に合わせた高強度スチール製の成形部品が使用されている。ラゲッジコンパートメントには装甲パーティション、アンダーボディにはアルミ製スプリンターガードが装着された。

アンダーボディとルーフには、装甲システムをオプションで追加できる。また、被弾すると密閉され、燃料漏れを防ぐ特殊なカバーを備えたセルフシーリング燃料タンクも標準装備されている。

車両の外部とコミュニケーションを図るためのインターホンシステムを搭載する。このシステムは、センターコンソールのセレクターレバーの前にあるスイッチパネルで操作する。

BMW X5 改良新型の「プロテクション VR6」BMW X5 改良新型の「プロテクション VR6」

◆4.4リットルV8ターボは最大出力530hp

4.4リットルV型8気筒ガソリンターボエンジンに、48Vのマイルドハイブリッドテクノロジーを組み合わせる。パワフルな電圧48ボルトのスタータージェネレーターと第2のバッテリーを搭載することで、ブレーキエネルギーの回生量や電力量を増加させているのが特徴だ。この電気エネルギーは、電装品に電力を供給するだけでなく、エンジンの負荷を軽減させたり、パワーを高めたりするためにも使用される。

48Vスタータージェネレーターは、エンジンをアシストする電気駆動ユニットのように作動し、エンジンを可能な限り、効率的な範囲内で作動できるようにする。 一方、電動オーバーブースト機能は、フルスロットルで加速するときに、ダイナミックなパフォーマンスを可能にするという。

この電動オーバーブースト機能では、8速AT「ステップトロニック」と一体設計されたスタータージェネレーターが、瞬時に最大出力12hp、最大トルク20.4kgmの電気ブースト効果を生み出し、追い抜きや追い越しがさらにダイナミックに行えるようになる。また、このパワフルなスタータージェネレーターは、定速走行時にエンジンを補助することで効率を高め、オートスタートストップ時やコースティング機能を使って、走行中の快適性を追求している。最大出力は530hp、最大トルクは76.5kgm。0~100km/h加速5.9秒、最高速210km/h(リミッター作動)の性能を発揮する。

BMW X5 改良新型の「プロテクション VR6」BMW X5 改良新型の「プロテクション VR6」

◆「BMWカーブドディスプレイ」を採用

直感的なタッチコントロールと音声による制御が可能な 「BMWカーブドディスプレイ」を採用した。フルデジタル化されたBMWカーブドディスプレイは、ドライバー正面の12.3インチのインフォメーションディスプレイと、ダッシュボード中央の14.9インチのコントロールディスプレイで構成され、表面を1枚の大型ガラスで覆った。

センターコンソールには、トグル式のギアセレクターが装備された。このセンターコンソールには、iDriveコントローラー、エンジンのスタート/ストップボタン、電動パーキングブレーキスイッチなどもレイアウトされている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  2. 「強烈な需要がありそう」スバルの3列シートSUV『アセント』が今、SNSで話題に
  3. 「泥が似合うグレードを!」三菱『パジェロ』がPHEVで復活!? スクープ情報にSNS沸く
  4. 2.5Lエンジンを搭載する『インプレッサ』登場、米2026年モデルに「RS」
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る