SSRのSUV向けホイールブランドである「DEVIDE」(ディバイド)。この秋からのアウトドアシーズンに向け新たにデビューした「ディバイド ZS-D」は、力強いSUV向けのデザインを込めつつSSRらしさを散りばめたスタイリングが実に個性的。早速トヨタ『ランドクルーザープラド』に装着してチェックしてみた。

TANABE(タナベ)のホイールブランドとなるSSRは、そのネーミング(SSR/スピードスターレーシング)の通り、リアルなモータースポーツの世界でレーシングホイールを開発・供給してきた歴史がある。それだけに現行モデルにも“スポーツ”をテーマにした設計が込められているのが特徴。
もちろん今回の主役である「ディバイド ZS-D」にもブランドの伝統が受け継がれている。今回、実際に装着したプラドを見れば、足もとをスポーティに彩るホイールに仕上がっているのは理解できるだろう。

さらにタナベではSSRのホイールに加えて、リフトアップ系のサスペンションブランドとしてもディバイドの製品をラインナップ。サスペンションとホイールの最適なマッチングを備えたパーツセレクトが可能なのもタナベならではで、ホイール&サスペンションを同ブランドで統一できるという国産メーカーでは類を見ない唯一無二の存在なのだ。
SUVホイール「ZS-D」のデザイン美学、力強さとスポーティな走り

SSRが“クロススポーク”と呼ぶ、Y字形状の6対のスポークが印象的なこのモデル。センターパートから外周へと伸びるスポークはリムにまで及んで、フランジ部分を掴むような形状で設計されており、大地を掴んで力強くオフロードを走破するイメージを与え、ラフな路面をしっかりグリップするスポーティな走りを思わせるデザインとなっている。
センターパートは、スポーク形状を延長するようにして凸部を設ける造形で仕上げられ、スポークをより長く見せることで足長感を演出すると同時に、SUVの足もとに適した重厚感を兼ね備えるデザインとしているのも見どころだ。

スポークやリムなど各部の陰影がわかりやすく凹凸感をより強調するために選ばれたのはフラットブロンズ。センターパートから外周部に向かって大きく立ち上がり、リムに向かって滑らかに落ち込んでいく起伏に富んだディスク面も美く、動きのあるスタイルで躍動感を感じさせてくれる。
また、センターキャップレスとしているのも同モデルの特徴なのだが、北米で4WD系の足もとを見たとき、キャップレスのホイールを履きこなすのが定番になっており、オフロードを荒々しく走破する車両には、無骨でワイルドなセンターキャップレスとするのがリアルな本場のカスタマイズ。
SUVや4WDモデルならではのゴツさを表現するために、あえてセンターキャップレスをセレクトするあたりがSSRのこだわりを感じさせるポイントであり、そのイメージをしっかりモデルとして落とし込んできた「ZS-D」の完成度の高さに繋がっているのだ。

「ZS-D」で注目したいもうひとつの特徴がリムフランジ部に設けられているピアスボルト。近年の4WD向けホイールに多い、ビードロック風に加工した単なるドリルド処理とは異なり、「ZS-D」のそれはあくまでもリアルにビスを打ち込んだ高級感のある仕上がり。3ピースをはじめとしたハイエンドなホイールも手掛けるSSRらしさを象徴する部分である。
フラットブロンズのカラーリングにキラリと光るピアスボルトがアクセントに。SSR=マルチピースをイメージするユーザーにとっては見逃せない象徴的なデザイン処理といえるだろう。
SUVに精通するプロショップも認める「ZS-D」のポテンシャル

「ZS-D」をマッチングさせたランドクルーザープラドを用意してもらったのは、ハイラックスサーフやプラドのカスタム専門店で兵庫県三木市にある「Weed(ウィード)」。絶版車であるハイラックスサーフ(185系)を大量に在庫し、オールペンやリメイクを施して普段使いできる4WDとして販売する個性派ショップ。
現行トヨタ『ハイラックス』やランドクルーザープラド、三菱『デリカ D:5』などの4WDモデルにも力を入れ、オリジナルパーツのラインアップやコンプリートカーも数多く用意する。

今回のホイールマッチングでは、同社のコンプリートカーに装着。足まわりは40mmアップのサスペンションを施し、タイヤと合わせて2インチ程度のリフトアップのスタイルで仕上げられている。オリジナルパーツであるフォグランプベゼル、バンパーガーニッシュを装着したフロント回りはノーマルにはない個性を発揮。
そんなウィードを運営するエムクライムの取締役である安藝氏に、ランドクルーザープラドと「ZS-D」のマッチングについて販売店のプロ視点に立ったリアルな声をもらった。
「プラドはご夫婦やファミリーで乗っている方も多く、いわゆる本格的なオフ系4WDユーザーではなく、街乗りをスタイリッシュに楽しむユーザーが多い傾向です。」
「プラドはノーマルでもかっこいいので、大幅なカスタムまではしなくてもタイヤとホイールを履き替えるだけでイメージを大きく変えることができるクルマです。そんな時に選ばれるのが、安心感のある定番フォルム。そういった意味でもZS-Dは、売り場でオススメしやすいホイールだと思いますね。」

SSRのスピリッツを体現するホイールとなった「ディバイド ZS-D」は、SUVをスポーティに乗りこなすには最適なホイールの1本となった。メイド・イン・ジャパンであることによる、クオリティの高さも大きな武器になる同モデル。
モータースポーツをバックボーンに持つSSRから生まれたホイールだけに、従来のSUVホイールとは一線を画す魅力を持っていることもわかった。プラドやハイラックスなどのSUVや4WDをスポーティにかっこよく乗りこなすのにまさにおすすめのアイテムだ!
SUVに断然オススメ!SSR『DEVIDE ZS-D』の詳細はこちら《取材協力:ウィード》