【フィアット ドブロ 新型試乗】「ノア/ヴォク」感覚で扱える、道具感が楽しい一台…島崎七生人

フィアット ドブロ
フィアット ドブロ全 13 枚

兄弟車3車中、もっともプレーンなフロントマスクの『ドブロ』。数日間、このクルマと過ごしたところ、マエストログレー(オプション設定色)の地味目なボディ色ということもあり、いかにもフィアットらしい道具感がいいんじゃない……そう思えた。

【画像全13枚】

ジブン時間を、楽しみこなそう。そんなコピーで始まるメーカーのホームページにある『ドブロ』の製品カタログは8.9MB。しかも全ページに渡り紺の地色が敷かれているため、(インクの消費を考えると)とても家庭用プリンターで全ページ印字……とはいかない。が、同じく7.3MBのアクセサリーカタログは、これまでの日本仕様のフィアット車にはない充実した品揃えで、ベッドキット、サンシェードといったいかにもドブロらしいアイテムも揃うので要チェック、ではある。

◆「ノア/ヴォク」感覚でラクに扱える

フィアット ドブロフィアット ドブロ

実車は、シトロエン『ベルランゴ』、プジョー『リフター』と兄弟車の試乗を経験してきたため、もうボディサイズへの抵抗感、圧迫感は消えた。カメラ類が備わっていた試乗車は、国産の『ノア/ヴォクシー』程度の感覚で、スーパーの駐車場や手狭な路地でも扱える。しかも運転席は適度に着座位置が高く、見晴らしがいいため、実はとても取り回しがしやすく、運転はラク。

走らせると1.5リットルBlue HDiディーゼルターボがフレキシブルなエンジン特性でとても扱いやすい。このディーゼルエンジンは、がなるようなところがなく、音も振動も気に障らないボリューム、周波数のため、むしろ心地いいくらいだ。8速ATのマナーも洗練されているので、これも扱いやすさの要因。

フィアット ドブロフィアット ドブロ

ブレーキは荷重を想定してか、ペダルのストロークからイメージするより制動の立ち上がりが早いため、踏みつけるのではなくブレーキペダルに足を“乗せる”感覚でそっと操作するとスムースに扱える。ただ停止直前の最後のコントロールでパッドを軋ませずに止めるための力加減が微妙なのは、右ハンドルのフィアットやアルファロメオでよくあるパターンか?

とはいえ今回、乗員2名+我が家の柴犬1匹(体重15kg)が同乗している程度では、制動力自体はまったく不満はないのはいうまでもない。

◆洗練されたカングーに対し、道具感が健在なドブロ

フィアット ドブロフィアット ドブロ

乗り味は、ほぼほぼ兄弟車3車に共通するイメージだ。試乗車のタイヤはミシュラン・プライマシー4の205/60 R16を装着。同社らしいタイヤが丸くスムースにころがる感覚と、サイドウォールの丸さを使った巧みなショックの吸収もあり、乗り味は街中も高速も快適だった。

兄弟車3車の乗り味の微妙な差をあえてオノマトペで表現すると、このフィアット・ドブロはサパッ、プジョー・リフターはシュッ、そしてシトロエン・ベルランゴはシトッといったところか。

運転席まわりや乗り味など、今やかなり乗用車に寄せてきた最新のルノー『カングー』に対し、旧来のスノッブな道具感が健在なのはこの3兄弟の中で、とくにドブロ、そんな気がする。

フィアット ドブロフィアット ドブロ

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダの最高級ミニバンが復活か?『エリシオン』後継でアルファードに挑む
  2. 次期『ノート』が日産復活の切り札となる? 2027年登場へ、価格は約30万円上昇か
  3. フィアット『トポリーノ』、「スポーツ スペシャルエディション」欧州発表…1958年の伝説的モデルに着想
  4. 【BYD シーライオン6 AWD 新型試乗】「広い・速い・安い」この万能PHEVに弱点はないのか? 300kmを走り検証した
  5. スズキ『アルトワークス』復活なるか!? 軽スポーツ復権への期待
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 警察庁、高齢運転者技能検査を見直しへ 合格者の事故率を追跡調査してみたら…
  2. AIDVの開発にもAIを活用、日産がプラットフォームをデモ…AWS Summit Japan 2026
  3. 超高硬度クロムめっき、EV・半導体部品の長寿命化に貢献…大型量産設備をサン工業が稼働 
  4. 3000アンペアの急速充電に世界初成功、電動トラックの未来を切り開く…MAN
  5. 【日産 リーフ 新型】次世代EVのスタンダードを描いた、“スーパーエアロ”と“スーパーフラッシュ”デザイン
ランキングをもっと見る