[システムの“最上流”に何を置く?]数ある「市販ディスプレイオーディオ」の中で、選ぶべきはどれ?

カロッツェリア・DMH-SF700
カロッツェリア・DMH-SF700全 3 枚

「ドライブと音楽はセット」、そう考えているドライバーは多くいる。当特集では、その音楽を「何で聴くか」について考えている。今回は、「市販ディスプレイオーディオ」の「ソースユニット」としての実力を、具体的な機種名を挙げながら分析していく。

◆ラインナップが多いのはカロッツェリアとアルパイン。その中の注目機は…

さて、「市販ディスプレイオーディオ」をリリースしている大手カーエレクトロニクスメーカーは3つある。カロッツェリア、アルパイン、ケンウッド、この3社だ。その中でラインナップが豊富なのはカロッツェリアとアルパインだ。今回は、その2社の各機の「ソースユニット」としての能力を解析していく。まずはカロッツェリアから。

カロッツェリアは現在、「ディスプレイオーディオ」を5機種用意している。その内訳はざっと以下のとおりだ。Apple CarPlayとandroidautoに対応した機種が4つあり、そのうちの上位2機種はHDMI端子も装備するのでスマホ連携力が高い。スマホを「ソースユニット」とする場合には、この2機種が向いている。

とはいえ、HDMI端子を備えない3機種の中の最新機種、『DMH-SF500』もスマホ連携力が高い。当機はHDMI端子は装備しないものの、「ウェブリンク」という機能が使える。これを活用すると対応アプリの表示をディスプレイに映し出せるだけでなく、車載機の画面上でも操作ができる。つまり当機は特別なスマホ連携力を発揮する。スマホの動画系アプリを楽しむことが多いというのなら、当機も候補の上位にくるはずだ。

で、これら5機種のうちで「ソースユニット」として妙味があるのは、HDMI端子を装備する上位2機種だ。

カロッツェリア・DMH-SF500カロッツェリア・DMH-SF500

◆上位2機種が「ソースユニット」としても高性能であるポイントは2つ!

ところでHDMI端子を備える上位2機種は、画面サイズが異なっている。『DMH-SF700』は『DMH-SF500』と同様に本体が1DINサイズでそれにフローティング構造の9V型ディスプレイが組み合わされている。対してもう1機種の『DMH-SZ700』は、本体が2DINサイズでディスプレイは6.8V型と小ぶりだ。しかしその他の機能はほぼ同様なので、高機能でありながらリーズナブルな機種が良いという場合にはこちらが向く。

さて。この2機種が「ソースユニット」としても高性能であるポイントは2つある。1つ目は、「ブラウザを搭載していること」だ。通信環境は必要なのでそのためにスマホが活用されるケースは多いが、サイトを楽しむこと自体は本体のみで実行できる。なので、操作も車載機の画面上にて行える。つまり、ミラーリングよりも快適にYouTube動画を楽しめる。

2つ目のポイントは、「ハイレゾ音源を再生できること」だ。なのでハイレゾ音源を多く所有しているのなら、これらはその再生プレーヤーとしても重宝する。

なおカロッツェリアの「ディスプレイオーディオ」はすべて「ネットワークモード」に対応していて、ツイーターとミッドウーファーの個別制御も行える。つまり「マルチアンプシステム」の構築も可能だ。オーディオメインユニットとしても高い実力を発揮する。

アルパイン・DAF11Zアルパイン・DAF11Z

◆アルパインの各機も、オーディオメインユニットとしての総合力が高い!

続いて、アルパインのラインナップをみていこう。同社は「ディスプレイオーディオ」を2ライン、計6機種用意している。『Zシリーズ』と『Vシリーズ』とがあり、それぞれ11型と9型のフローティングモデルと7型の2DIN機を揃えている。

シリーズ間での主な違いは以下のとおりだ。『Vシリーズ』ではワイヤレスCarPlayを行えず、ドライブレコーダー連携がない。そして『Zシリーズ』は画質が「WXGA」だが、『Vシリーズ』は「WVGA」だ。さらに『Vシリーズ』はアルパインストアのみでの販売となる。なお、『Vシリーズ』の7型機を除く全機種がHDMI端子を装備し、全機種がApple CarPlayとandroidautoに対応する。

さて、「ソースユニット」として能力が高いのはどちらなのかというと、答はズバリ『Zシリーズ』だ。こちらはハイレゾ音源の再生が可能だからだ。

ところでアルパインの「ディスプレイオーディオ」は、内蔵パワーアンプの質にも強いこだわりが注がれている。そしてサウンドチューニング能力も高めだ。フロントスピーカーのマルチ制御は行えないものの、基本機能が充実している。オーディオメインユニットとしての総合力は、なかなかに優秀だ。

今回は以上だ。次回もカーオーディオシステムの「ソースユニット」に何を使うべきかについて掘り下げていく。お楽しみに。

《太田祥三》

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