豊田自動織機 伊藤社長「急拡大するバッテリーEVへの製品開発力を高める」…ジャパンモビリティショー2023

豊田自動織機の伊藤浩一社長
豊田自動織機の伊藤浩一社長全 6 枚

豊田自動織機は「紡ぎ続ける私たちの想い、豊かな未来を織りなす」をテーマに、カーボンニュートラルの実現に向けて全方位で電動化の走りを支える製品や、次世代モビリティへの搭載が期待される新技術などを紹介している(ジャパンモビリティショー2023)。

例えば、電動化の走りを支える製品では、電動コンプレッサー、車載充電器・DC-DCコンバーター一体ユニット、双方向車載充電器、1500WACインバーター、バイポーラ型ニッケル水素電池など。また、次世代モビリティへの搭載が期待される新技術は、8kW燃料電池モジュール、樹脂ウインドウ、CFRPのリサイクル技術・循環システムである。

「当社はハイブリッド車の普及に対応して、電動コンプレッサーやカーエレクトロニクス製品、車載電池など、製品群を着実に増やし、電動車向けの技術を培ってきた。そして、急拡大するバッテリーEVへの製品開発力を高め、一層の貢献を目指す」

伊藤浩一社長は10月26日に行ったプレスブリーフィングでこう強調し、今後の戦略について説明した。

2020年に中国で現地生産を開始した電動コンプレッサーについては、今後、バッテリーEVの市場拡大が見込まれる欧州・米国において、2025年1月からTDDK(ドイツ・ザクセン州)、11月からMACI(米国・ミシガン州)で生産を開始する。両拠点合わせて、年間160万台の生産能力増強を行う。さらに、中国でも能増を行い、2025年には現在のグローバル1000万台体制から1200万台へ引き上げるという。

カーエレクトロニクスでは、トヨタ自動車の北米における電動車販売の拡大に対応するべく、同社初となるDC-DCコンバーターの海外生産工場を米国・ジョージア州に新設し、2025年7月から生産を開始する。生産能力は年間50万台で、さらなる能力の増強、および生産品目の拡充を今後検討していく。

車載電池では、「トヨタ自動車と共同開発したバイポーラ型ニッケル水素電池が、トヨタの『アクア』に続き、『クラウン(クロスオーバー)』、レクサス『RX』に搭載され、直近では『クラウン(スポーツ)』、新型『アルファード/ヴェルファイア』、レクサス『LBX』にも採用されるなど、搭載車種を拡大している」と伊藤社長。

2021年5月、共和工場(愛知県大府市)に年間24万台規模で生産を開始し、22年10月には石浜工場(愛知県知多郡東浦町)を新設し、生産能力を倍増。そして、さらなる能力増強のため、石浜工場に第2新棟を建設しており、24年1月から稼働を開始する。生産能力は、共和・石浜工場合計で年間72万台となる。

「開発においては、バッテリーEVの次世代電池として期待されるバイポーラ型リチウムイオン電池、そして全固体電池の開発にトヨタ自動車とともに取り組んでいる。バイポーラ型ニッケル水素電池で培った技術と経験を生かして取り組みを進めていく」と伊藤社長は強調していた。

《山田清志》

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