三菱自、2024年3月期通期業績予想を再修正…円安効果で一転増益へ

ジャパンモビリティショー2023 三菱自動車ブース
ジャパンモビリティショー2023 三菱自動車ブース全 3 枚

三菱自動車は10月30日、為替が想定より円安で推移していることから2024年3月期の連結業績予想を再修正した。本業の儲けを示す営業利益は従来の前期比10.8%減の1700億円から同5.0%増の2000億円と一転して増益を見込む。

三菱の加藤隆雄社長は同日のオンラインによる決算説明会で「これまでの実績を踏まえ下期の見通しを精査した結果、2023年度通期見通しを修正した。下期以降も各国の景気後退懸念に加え地政学的リスク等、期初想定していた以上に不透明感の強いマクロ環境下であるとともに船腹不足や半導体等部品供給不足など様々なリスクがあるが、手取り改善活動の推進と新型モデル投入を着実に実施することで修正した見通しの達成に向け全社一丸となって取り組んでいく」と述べた。

業績予想は上方修正した一方で2023年度の販売計画は91万7000台から86万8000台へ下方修正した。前年度との比較では4.1%のプラスを見込んでいる。下方修正した主な地域は三菱の最重要市場であるASEANの31万1000台から27万1000台と、欧州の8万1000台から6万1000台となっている。

この結果、7月に修正した業績予想に対し「上期実績および総需要の回復が遅れているタイ、ベトナム、インドネシア等の状況を織り込み、台数影響では198億円の減益を見通す一方で、MIX・売価影響効果により82億円の好転を見通し、総計で116億円の悪化を見込んでいる」と説明。


《小松哲也》

アクセスランキング

  1. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  2. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  3. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  4. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  5. 新世代MINI『クーパー』と『エースマン』に全身ブラックの「モノクローム」登場
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る