軽スーパーハイト市場に本格参戦した初代スズキ『スペーシア』のインパクト【懐かしのカーカタログ】

スズキ・スペーシア(初代)のカタログ
スズキ・スペーシア(初代)のカタログ全 12 枚

6年ぶりのフルモデルチェンジとなったスズキの軽スーパーハイトワゴン『スペーシア』。それまでの『パレット』の後継車種として初代が登場したのは2013年2月で、時系列で見ると、すでにホンダ『N-BOX』の初代(2011年)は登場しており、ダイハツからはモデルチェンジで3代目に進化する『タント』(2013年9月)の登場直前だった。

軽ハイトワゴン市場が活況を呈したキッカケを作ったのは、ご存知のとおり2003年に初代のタントが登場してから。そこに本格参戦したのが初代のスペーシアだった。クラストップの室内長2215mm、90kgの軽量化、さらにクラストップの29km/リットルの低燃費と全機種エコカー減税の免税対象車(当時)などを謳い文句にしていた。

スズキ・スペーシア(初代)のカタログスズキ・スペーシア(初代)のカタログ

ちなみに軽量化により「G 2WD車」でクラス最軽量の車両重量840kgも実現している。軽量化の内訳はエンジン=約-9kg、サスペンション=約-18kg、ドア/外装部品=約-13kg、内装部品=約9kg、シート=約13kgなどとなっていた。

ほかにフロントバンパー、ウインドシールドモールなどの最適化による空気抵抗、風切り音の低減なども。技術面では減速エネルギー回生機構のエネチャージ、アイドリングストップなども採用。後者にはアイドリングストップ中の快適性とエンジン再始動を遅らせるエコクールも採用した。

スズキ・スペーシア(初代)のカタログスズキ・スペーシア(初代)のカタログ

女性ユーザーを意識し運転席まわりの各種調節機構も調節量を大きくとった。スライドドア部は開口幅580mm、開口高さ1230mmとし、ステップ地上高は340mmに抑えられた。

リヤシートには左右個別の170mmのスライドと5段階のリクライニング機構を採用した。それとリヤドアトリムに内蔵した引き出し式のロールサンシェードは軽自動車では初めての採用だった。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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