希少なビンテージZや白洲次郎の愛車ベントレーなど…第26回 幸手クラシックカーフェスティバル

第26回 幸手クラシックカーフェスティバル
第26回 幸手クラシックカーフェスティバル全 56 枚

埼玉県幸手市の県営権現堂公園駐車場で11月12日、「幸手クラシックカーフェスティバル」が開催され、懐かしの名車や希少車が約180台集まった。主催は埼玉クラシックカークラブ(SCCF・鈴木初雄委員長)。

今回で26回目の開催。参加条件は1990年以前に生産された、車検のある車両(軽3、軽4、小型車、普通車)。歴史のある正統派の旧車イベントだけに、良好な状態を保持したオリジナルに近いクルマなどが多数集まった。

今回特別展示として赤絨毯の上に鎮座したのは2台。ダットサン『フェアレディ240Z』(1972年)は、北米日産で新品のパーツでレストアされた「ビンテージZ」で、少数販売されたうちの貴重な1台。モンテカルロ・ラリー仕様にされていた。もう1台は、ベントレー『3リッター』(1924年)。白洲次郎がケンブリッジ大学に留学した際の愛車で、欧州大陸を12日間かけて駆け巡った当時そのままの姿を保ち、イギリスの新車時ナンバー「XT7471」もそのままであった。

この隣には往年のスーパーカーも展示。フェラーリ『365BB』(1973年)とランボルギーニ『ミウラP400S』(1969年)の2台で、いずれもオリジナルコンディションを保った美しい姿。ミウラのエンジンフードが開けられると、横置きミッドシップで搭載されたV型12気筒ユニットが現れ、多くのギャラリーが集まってきた。

会場は希少車だらけである。初期型の日産『セドリックバン』(1961年)やトヨタ『パブリカ700』(1965年)、スバル『レオーネ』ベースのピックアップトラック『ブラット』、2ドアコンバーチブルのダッジ『コロネット』(1959年)、日産の2代目『レパード』のシャシーにハンドメイドの軽量ボディを載せたオーテック・ザガート『ステルビオ』(1990年)、北米市場でヒットしたダットサン『620キングキャブ』(1978年)など、様々なクルマが集まった。

恒例となっている1台ずつの展示紹介も行われた。新車時から乗り続けているというマツダ『RX-7』(1987年)や『コスモAP』(1977年)などが次々と登壇しては拍手が沸き起こった。

こうした希少車を前にして、SCCFの実行委員である新津光洋さんは「我々としては各イベントで見慣れているかもしれませんが、初めて見る人にとっては凄いことかもしれませんね」と苦笑い。会場は桜の名所として知られる権現堂桜堤に隣接し、オフシーズンでも散歩する人の多いところ。偶然立ち寄ったご婦人たちも「凄いですね、懐かしいですね」と驚いていた。

《嶽宮 三郎》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  2. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  3. マッスルカー『チャージャー』、内燃エンジン仕様が登場…直6ツインターボで550馬力
  4. エアレスタイヤ搭載でペダルもなし、免許不要の特定小型原付「Future smart」発売
  5. 「リアウィンドウがない」のが斬新と評価! ポールスター『4』がデザイン賞の最高賞に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る