SDVの最新トピックに注目、XPENGやファーウェイの動向は?…広州モーターショー2023

ARCFOX αT5
ARCFOX αT5全 44 枚

11月17日から26日の会期で開催中の広州モーターショー(第21回 広州国際自動車展)。年内最後の中国大型モーターショーとして、初披露の新型車だけでなく、次年に向けた市販化が間近な車種の発表が多いのが特徴だ。4月に開催された上海モーターショーに続く国際モーターショーであり、日本においてもとりわけ中国ブランド車の新動向を把握できる機会として自動車業界からの注目が高い。

中国EVではSDV(Software Defined Vehicle)、智能化の進化も著しく、見逃せないトピックだ。本記事ではそのような観点で、注目の新型車を取り上げる。


◆XPENGがVWのソフト開発を支援…「VW ID.7 Vizzion」

VWと第一汽車の合弁会社である一汽VWは今回のモーターショーにおいて『ID.7 Vizzion』を11月22日に販売開始すると発表した。注目は、VWが2023年7月に7億米ドルを投じてXPENG(小鵬)の4.99%増資株を取得してから初めての技術提携モデルとなること。XPENGがVW向けにID. OS 2.0を開発して、搭載している。

ID. 7 Vizzionでは、インターフェースと機能を向上させ、よりクリアな操作でスムーズなインタラクティブ体験が可能となった。ディスプレイもAR-HUDヘッドアップディスプレイが搭載されており、車両の基本情報やナビ、警告、運転支援情報などを投影できる。センターコントロールには、15インチの2Kディスプレイが搭載されている。運転支援システムについては、Travel Assist 3.0を搭載しており、運転者はハンドル左側のショートカットボタンで運転支援機能のオン/オフを切り替えることができる。機能がオンの場合、MFK HDカメラは走行車線の標識線を常に収集し、画像処理によって自動車の現在の車線における位置パラメータを取得し、継続的に横方向の制御を行う。また、ACCコントローラと連携して縦方向の車速制御を行う。前車がいない場合、設定された車速で走行する。前車がある場合には、前車速度または指定距離で追従する。運転者がステアリングレバーを回すと、システムは周囲の環境が安全かどうかを判断し、適切なタイミングで自動的に進路変更の動作を行うという。

プラットフォームはVWの電動専用MEDで、車長は4956mm、ホイールベースは2965mm。航続距離は600kmを超え、シングルモータバージョンの最大出力は150kwで、時代一汽動力電池・CATL-FAWバッテリーが生産した三元リチウム電池を搭載している。また、単モーターRWDと双モーター4WDの2種類の駆動形式が提供され、動力電池容量は84.8kWhである。

外観はVWらしい家族的なデザインを採用。ヘッドライトはIQ.Light技術を利用し、900ルーメンのマトリックス型LEDヘッドライトのうち18個のハイビームLED光源を独立して制御することができ、センサー情報に基づいて自動的に明暗を調節できる。側面のラインデザインがスムーズで、前に出たAピラーとハッチバックの形は、風抵抗を効果的に下げる一方で、内部の空間を十分に解放できる。このような“弓形”のデザインは現在流行しているという。

◆“Huawei Inside”の異なる搭載方法…「ARCFOX αT5」「Luxeed S7」

北汽(北京汽車)/BAICのサブブランドであるARCFOX(極狐)と、奇瑞汽車/CheryのサブブランドであるLuxeed(智界)はともに、ファーウェイ(Huawei、華為技術)技術を採用した新型車を発表した。

ARCFOX αT5

《八杉理@現代文化研究所》

八杉理@現代文化研究所

八杉理|トヨタ自動車が全額出資する現代文化研究所・上席主任研究員。トヨタグループ各社をはじめ、日本の自動車業界のグローバルな事業戦略策定に参画。長く中国に居住し、各地の高度成長を肌で感じてきた。この経験から、現在でも現場主義に拘り、考察を続けている。また、クルマ好きで、世界の多様なモビリティを乗り歩く。著書に、『巨大化する中国自動車産業』日刊自動車新聞社、『東アジア地域協力の共同設計』ミネルヴァ書房等分担執筆のほか、業界団体や企業内でのセミナーも実施。専門業務分野は、中国・東アジアのモビリティ先端動向調査(CASE・MaaS、部品、炭素中立、SDGs)、ブランディング戦略、バリューチェーン事業化戦略、自動車ユーザー購買行動・イメージ・商品嗜好性分析、新興企業・競合企業の分析、これらに関する業界諸課題や市場参入へのアドバイザリー業務。

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