ポータブル電源の新たな可能性! 車載カーナビや家電を快適に活用 ~Weeklyメンテナンス~

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車中泊などに便利な車載装備として注目を集めているポータブル電源。ドライブ先でクルマを停めてからの照明や調理家電、暖房機器などを利用できる手軽な電源として車載するユーザーが増えている。

ポタ電などの呼び名で近年は車載アイテムとしてもポピュラーになっているポータブル電源。自宅で充電してクルマに積んで持ち出せば家庭用の100V仕様の電気機器がそのまま使えるのが最大の魅力だ。従来ならばクルマで使うには12V仕様の車載機器を買いそろえる必要があったのだが、車内で100V電源を手軽に使えるとなれば使用する機器の選択肢も格段に広がるので楽しみ方も倍増する。

中でも冬場の車中泊や車内での休憩時などに特に便利なのが暖房機器だろう。エンジンを掛けている間はヒーターが使えるので気にならないのだが、ひとたびエンジンを止めると車内は想像以上に寒い。ガラス越しに貫通してくる冷気、さらにはクルマの下からも寒さが来る。はじめて冬場に車中泊するユーザーはその寒さに面食らうかも知れない。まわりが囲まれている密閉空間=それほど寒くないと想像していたらひどいしっぺ返しを食うだろう。

そんな時に用意しておいて安心なのが暖房機器だ。車内では安全性を考えると火は使えないので選ぶとすれば電気をエネルギー源にする暖房だ。そんなときポータブル電源の利用を前提とすれば、さまざまな家電アイテムが使えるのが魅力だ。代表的なものが電気毛布だ。サイズにもよるが一般的な電気毛布の消費電力は50W程度なので小型のポータブル電源でも十分に利用可能。膝掛けサイズの電気毛布を人数分用意するなんて使い方を想定しても良いだろう。

もうひとつの注目暖房機器はパネルヒーターと呼ばれるもの。デスクワークの時にデーブルの裏側や足周辺に設置して足もとを暖めるパネル状のヒーターだ。こちらを車内で使うテーブルなどに設置して、まわりに毛布などを掛けて、こたつのような構造にしてしまうのも手だ。暖かい空気が逃げないので効率良く暖を取れるのが省エネであり車内利用には最適だろう。またパネルヒーターは消費電力も150W程度とそれほど大きな電力は必要無くポータブル電源で十分にまかなえることも利用しやすいポイントになっている。

そんなポータブル電源は、近年さまざまな容量のモデルがラインアップされている。数百Wから数千Wのモデルまでかなりの容量差があるのでどれを選べば良いのかがわかり難いのも事実だ。そこで目安にしたいのが表記されている「Wh」という表記だ。これは○Wの電力を1時間継続して使えるというスペックなのだ。例えば1000Whであれば1000Wの消費電力の機器を1時間使える(理論上)ということ。50Wの機器であれば50W×20時間使えるということが計算からわかる仕組みだ。そのため利用したい電気機器の消費電力を合算して、利用する時間を予測すれば必要なポータブル電源の容量のおおよその目安は付く。先ほどの電気毛布程度の利用であれば、それほど大きな容量のポータブル電源は必要無いだろう。しかし車内で電子レンジ(1000Wなど)も利用したいという車中泊派の場合は、それ相当のポータブル電源を用意する必要があると言うこと。

またポータブル電源を使い慣れているユーザーの中には複数台のポータブル電源を車載して使い分けているケースも見られる。小容量のモデルは照明やスマホの充電に、大容量のモデルは調理をする際に電子レンジ専用など、用途と容量を組み合わせてマッチングさせている例も実際に見られるので検討してみても良いだろう。

ここまではポータブル電源から各種の家電機器への電源供給について紹介したが、クルマの電源をポータブル電源でまかなうことも可能だ。例えばエンジンを止めている(ACCオフ)と車載カーナビは動かないのでテレビを見ることやオーディオを聴くことはできない。しかしACCオンにしてカーナビをずっと起動しているとクルマのバッテリー上がりが心配だ。そんな時に、専用の割り込み用の配線(一部の車種などに用意されている)を取り付けることで、ポータブルバッテリーからカーナビに電源を供給することも可能になるのだ。スイッチ操作で車載バッテリーとポータブル電源を切り替えて利用できるのでバッテリー上がりの心配も無くなる。

次にポータブルバッテリーの充電について紹介していこう。ポータブル電源は内蔵バッテリーが電気の供給源になっているので、電気を使い切ってしまうと当然のことながら再び充電するまでは使えない。もっともポピュラーな充電方法は自宅に持ち帰って家庭用のコンセントから充電する方法だが、クルマの中でも充電が可能なモデルもある。それは走行充電と呼ばれるシステムだ。走行充電の一般的な方法はクルマのシガーソケットに充電ケーブルをつないで、ポータブル電源のインプット側にケーブルを接続して充電する方法。これはACCオンの時のみの充電で、なおかつ100W~120W程度の比較的低い電力の充電なので満充電までにはかなりの時間が掛かってしまう。しかし走行中は充電が可能なので、自宅に帰って充電できないケース(連泊する場合など)では便利な充電方法だ。さらにオートキャンプ場などにはAC電源をサイトに備えているケースがあのでこれを使ってポータブル電源に充電する方法もあるだろう。

冬場の車中泊のみならず、年間を通じて便利に使えるポータブル電源。キャンピングカーのように本格的なサブバッテリーシステムを組まなくても手軽に車内を電化(100V仕様)でき、アイデア次第で快適な車内環境を作ることができる。車中泊やドライブに出かける前に最適なポータブルバッテリーを導入してみると良いだろう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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