自動車総連、2024年春闘でもベア統一要求示さず[新聞ウォッチ]

自動車総連、2024年春闘でもベア統一要求示さず[新聞ウォッチ]
自動車総連、2024年春闘でもベア統一要求示さず[新聞ウォッチ]全 2 枚

「来年の事を言えば鬼が笑う」ということわざもあるが、急激な物価の上昇に追いつかず、実質賃金は18か月連続でマイナスとなっているきびしい懐具合では、来る2024年春闘における賃上げへの期待が高まるのも無理もない。

◆統一要求なしは6年連続

そんな中で、78万人を超える組合員を抱える自動車各社の労働組合でつくる「自動車総連」が、2024年春闘で基本給を底上げするベースアップ(ベア)の統一要求額を示さない方針を固めたという。

12月13日に開いた中央執行委員会で決めたもので、きょうの読売や日経などが報じている。それによると、統一要求額を示さないのは6年連続で、企業規模や年齢に応じ賃金を引き上げ、月例賃金の絶対額を重視する取り組みを継続するそうだ。

◆中小の賃上げ幅が大手を上回る事例も

自動車業界では、部品メーカーなど中小企業の労組が、自動車大手労組の要求を下回る金額を会社側に求める慣習が広がり、賃上げが進まなかったという。このため、2019年春闘から要求額を掲げることをやめた結果、「中小の賃上げ幅が大手を上回る事例が増えた」(読売)とも。

自動車総連による春闘方針は、年明けの1月に加盟する労組の代表者集会で提案し、正式決定される見込みだが、自動車メーカーや部品メーカーなどの加盟労組は、その方針をベースに春闘の要求方針を策定するものの、各社の台所事情はさまざま。例えば、ある完成車メーカーではすでに支給された今冬のボーナスが、リコール費用などが予想以上に膨らんだため、春闘での妥結水準よりも減額されたというケースも伝えられており、企業間格差の是正どころか、一寸先もなかなか見えないようだ。

2023年12月14日付

●脱化石燃料「10年で加速」COP28閉幕、削減目標初の合意(読売・1面)

●電気バス日本勢追走、中国など市場独占、いすゞ参入、エンジン車改造(読売・6面)

●ベア統一要求せず、自動車総連方針6年連続(読売・6面)

ホンダ、初の量産EV終了へ、「ホンダe」販売低迷(朝日・9面)

デンソー「遺族に哀悼の意」燃料ポンプ不具合でコメント(朝日・30面)

●ライドシェア実証発車OK? 神奈川・三浦期待も困惑も(毎日・24面)

●ホンダ、2万283台リコール(産経・26面)

●ガソリン上昇、2カ月ぶり175円台(東京・6面)

●中国自動車株浮沈激しく、値引き嫌気、BYD年初比24%下落(日経・9面)

●スズキ、株式4分割、少額投資しやすく(日経・16面)

《福田俊之》

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