大雪時の装着を義務化…国交省の「チェーン規制」

スタッドレスタイヤ(タイヤチェーン未装着の立ち往生の様子
スタッドレスタイヤ(タイヤチェーン未装着の立ち往生の様子全 6 枚

国土交通省では、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行なわれるような、異例の降雪があるときに、国道や高速道路でチェーン規制を実施する。大雪時にタイヤチェーン装着を義務化するいっぽう、従来は通行止めを実施していたような状況でも通行できるようにすることで、通行止め時間を短くすることが目的だ。<再掲>

国交省のチェーン規制では、実施区間として全国で13カ所をあらかじめ設定している。急な上り下りがある峠などで、過去に雪による立ち往生や通行止めが起こった場所のうち、前後にタイヤチェーンを着脱できる場所や通行止めが解除されるまで待機できる場所がある区間が選定されている。規制実施時には、規制区間の手前でタイヤチェーン装着状況が確認される。

チェーン規制が実施される箇所は以下の通り。

直轄国道
山形県:112号・月山道路(15.2km)
山梨県・静岡県:138号・山中湖、須走(8.2km)
新潟県:7号・大須戸~上大鳥(15.3km)
福井県:8号・石川県境~坂井市(3.2km)
広島県・島根県:54号・赤名峠(2.5km)
愛媛県:56号・鳥坂峠(7.0km)

高速道路
長野県・新潟県:上信越道上り・信濃町IC~新井PA(24.5km)
山梨県:中央道・須玉IC~長坂IC(8.7km)
長野県:中央道・飯田山本IC~園原IC(9.6km)
石川県・福井県:北陸道・丸岡IC~加賀IC(17.8km)
福井県・滋賀県:北陸道・木之本IC~今庄IC(44.7km)
岡山県・鳥取県:米子道・湯原IC~江府IC(33.3km)
広島県・島根県:浜田道・大朝IC~ 旭IC(26.6km)

チェーン規制では、スタッドレスタイヤを着けていても規制の対象となり、タイヤチェーンをしていないと通行できない。JAFのテストによると、スタッドレスタイヤを着けていても雪で立ち往生することはある。現在のチェーン規制の制度を検討中の2015年度、直轄国道において雪による立ち往生車両が500台以上発生し、立ち往生車両の特徴として、冬用タイヤは装着しているがチェーンは未装着である車両が約9割を占めていたという国交省の資料がある。

また、悪路走破性能が良いとされる4WD車両も規制の対象だ。4WDの車であっても制動距離が短くなることはない。やはりJAFのテストによると、4WD車両は重量が大きいため、下り坂ではブレーキをかけた時に止まるまでの距離がむしろ長くなる。

タイヤチェーンは車の駆動輪に着けることが基本だ。運転する車の駆動輪がどれか知っておこう。トレーラーでは被牽引車の最後軸輪にも装着する。タイヤチェーンの種類について国交省は、自動車用品店などで販売されているものであれば問題ないとする。ただし、スプレーのように薬剤を吹き付けるタイプは規制中に通行できない。

《レスポンス編集部》

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