勢い止まらない商用車の雄、『プロボックス』カスタム7台!…東京オートサロン2024

勢い止まらない商用車の雄、『プロボックス』カスタム7台!…東京オートサロン2024
勢い止まらない商用車の雄、『プロボックス』カスタム7台!…東京オートサロン2024全 56 枚

普段乗用車を愛用しているユーザーにはちょっと意外に思うかも知れないが、カスタムベースとして商用車は人気。中でも手ごろな価格&サイズ感でトヨタプロボックス』はさまざまなカスタムビルダーが手がけるベースになっている。その手法を見ていくこととしよう。

【画像全56枚】

プロボックスと言えば4ナンバーのいわゆる“ライトバン”。仕事で使う営業車や荷物運搬の貨物車というイメージが強いだろう。しかしカスタムユーザーのアンテナは商用モデルにも及んでいる。その良い例がトヨタ『ハイエース』だろう。商用貨物のハイエースには数多くのカスタムが見られるのもプロボックスと同様の理由から。

プロボックスなどの商用車は近年の乗用モデルのように華美な装飾を施していない、いわゆるプレーンでシンプルなボディが特徴。そのため、パーツの投入や部分的な加工などを施すことで自分だけのオリジナルカーを作りやすいのだ。しかもプロボックスは同クラスの乗用2BOXに比べると、装備などが簡素なこともあって価格もお手頃、その分の浮いた費用をカスタムに回すことができるのも賢い選択と言えるだろう。

東京オートサロン2024の会場内にはあちこちにプロボックスベースのカスタムが出展されていたので見て回ることにした。そこから見えてきたプロボックスのカスタムは、今時の潮流のひとつであるアウトドアやオフロード思考が強いと言う点だった。もちろんそれらに合わせたパーツやカスタム手法も進化しているようだった。従来はスズキ『ジムニー』やハイエース、日産『キャラバン』などのカスタムを手がけているショップが、自ら培ったカスタムテクニックをプロボックスに投入しているようにも見える各車両。それだけに、ショップごとの個性や得意分野がカスタムに反映されているのも面白いところ。

カスタムスタイルで目立ったのはやはり足まわり。ちょいとリフトアップを施した上に、ホワイトレターなどのオフ系のタイヤを組み合わせるのが定番。ホイールもゴツいオフ系のデザインがフィットする。リフトアップによる腰高のフォルムがプロボックスには妙に似合うのもそのボクシーなフォルム故だろう。しかし少しのリフトアップとタイヤ&ホイールを変えるだけで、いきなり商用車の香りは払拭され、新しいSUVモデルを見ているような気分にさせてくれるのもプロボックスのポテンシャルの高さなのかも知れない。

さらに外装にオフロードのテイストを全面的に取り入れるのも似合う。フロント回りならばグリルガードや補助灯、サイドには樹脂の素地で仕上げた無骨でワイルドなオーバーフェンダー、さらにルーフトップにはゴツいルーフラックやツールトップテントを装備すれば、完成度はグンと上がる。

一方でプロボックスのもうひとつのカスタムスタイルとしてはロワードがある、チョイ旧車なモディファイも実はもてはやされているのだ。結構なロワードを施した上でリムありのちょっとクラシカルなホイールを履きこなせばレトロ風味のスポーツカスタムにもなる。外装はむだな虚飾を排してシンプルデザインにするのもこの手のカスタムには似つかわしい。レトロやレーシーなどテーマを持ってカスタムしてみると良いだろう。

また、プロボックスのカスタムが盛んなことをうかがわせるのが専用パーツの充実だ。その代表的なものがフェイススワップキットだ。現代流の異形ヘッドライトを外してシンプルな角ヘッドライトに変更できるプロボックス用のフェイススワップキットがすでに登場している。これさえあればメーカー不明、年式&正体不明のアウトドアビークルを作ることも簡単にできてしまう。

プロボックスの数々のカスタム例を見てインスピレーションがわいたという読者は、カスタムベースとしては良い意味で完成度の低いプロボックスをベースに、オリジナルの一台をプランしてみると良いだろう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
  2. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  3. レクサス『IS』改良新型、米国はハイブリッドなし..V6ガソリンだけを設定
  4. メルセデスベンツ『Cクラス』次期型を予告、光る大型グリル採用…初のEVも設定へ
  5. ブリッド、高級スウェード調生地採用の新型リクライニングシート「ガイアススリー・レイムス」発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る