ポルシェ『マカン』新型に「4」、航続はシリーズ最長の613km

ポルシェ・マカン 4 新型
ポルシェ・マカン 4 新型全 10 枚

ポルシェは1月25日、SUV『マカン』(Porsche Macan)の新型をシンガポールで初公開した。EVとなった新型マカンには、「マカン4」グレードが設定される。

新型マカンには、永久磁石シンクロナスモーター(PSM)と呼ばれる電気モーターを搭載する。マカン4グレードの場合、オーバーブースト時には、最大出力408ps、最大トルク66.3kgmを引き出す。マカン4には、ローンチコントロールを採用した。これにより、0~100km/h加速5.1秒、最高速220km/hの性能を可能にしている。

走行中には、電気モーターを介して最大240kWのエネルギーを回生する。「インテグレーテッドパワーボックス(IPB)」が、軽量化と省スペース化を実現しながら、電動化されたマカンの効率性に貢献する、と自負する。コンパクトなIPBは、オンボードACチャージャー、高電圧ヒーター、DC/DCコンバーターの3つのコンポーネントを組み合わせている。WLTPサイクルの複合モードでの航続は、最大613km。これは、最上位グレードの「マカン・ターボ」の591kmを上回り、シリーズ最長だ。

新型マカンは、アクティブ&パッシブな空力装備を採用して、前面空気抵抗係数を0.25に抑えた。これは、「ポルシェ・アクティブ・エアロダイナミクス(PAA)」の効果でもある。PAAシステムには、アダプティブリアスポイラー、フロントエアインテークのアクティブクーリングフラップ、完全に密閉されたアンダーボディのフレキシブルカバーが含まれる。ヘッドライトモジュール下のエアカーテンと低く構えたフロントエンドが、空気の流れを最適化。リアでは、横方向のティアオフエッジとルーバー付きディフューザーによって、空力効率を追求する。

室内には、曲面デザインの12.6インチ自立型インストルメントクラスターと10.9インチセンターディスプレイを含む、最大3つの画面を備えた最新世代のディスプレイと操作コンセプトが採用された。また、オプションの10.9インチディスプレイでは走行中、ドライバー以外の乗員が初めて、インフォテインメントシステムの情報の閲覧、設定の調整、ビデオコンテンツのストリーミング再生を行える。AR(拡張現実)技術によるヘッドアップディスプレイも採用された。ナビゲーションの矢印などの仮想エレメントは、視覚的にシームレスに現実世界に組み込まれる。87インチディスプレイのサイズに相当する画像が、ドライバーの10m前方に表示される。

新世代のインフォテインメントシステムは、「Android Automotive OS」がベースだ。標準装備された「ポルシェ・コミュニケーション・マネジメント(PCM)」は、コンピューティング性能を新たなレベルに引き上げた、と自負する。たとえば、音声アシスタント「Hey Porsche」は、充電ステーションを含むルートを瞬時に提案する。新しいポルシェアプリセンターでは、サードパーティプロバイダーの人気アプリに直接アクセスし、車両に直接インストールすることが可能、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  2. 販売わずか3年の希少車種、「角目」のいすゞ『117クーペ』【懐かしのカーカタログ】
  3. 第3世代e-POWERの日産『キャシュカイ』が無給油で英国縦断! その実力に日本導入への期待高まる
  4. 【日産 ルークス 新型】「ルークスはパイクカー」開発デザイナーが立ち返った“軽ならではのデザイン”とは
  5. ブラバスがロールスロイスSUVをカスタム! ワイドボディに700馬力の12気筒ターボ搭載
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る