ポルシェ『タイカン』改良新型…「ターボS」は952馬力、0-100km/h加速は2.4秒

ポルシェ・タイカン 改良新型
ポルシェ・タイカン 改良新型全 12 枚

ポルシェは2月7日、EVスポーツ『タイカン』(Porsche Taycan)の改良新型を欧州で発表した。EVパワートレインを中心に、アップデートを受けている。


◆航続は35%増加して最大678kmに

改良新型では、従来モデルよりも加速性能を引き上げた。出力を最大80kW高めた新しいリアアクスルモーターを備えたパワートレイン、ソフトウェアを最適化した改良型パルスインバーター、より強力なバッテリー、サーマルマネジメントの改良、次世代ヒートポンプ、回生と4WDストラテジーの改良などが施された。この結果、最上位グレードの「タイカン・ターボS」の場合、0~100km/h加速は2.4秒と、従来から0.4秒短縮した。ベースグレードの「タイカン」でも、0~100km/h加速は4.8秒と、従来よりも0.6秒速い。

「スポーツクロノパッケージ」には、「プッシュトゥパス」機能を採用した。ボタンに触れるだけで、最大70kWのブーストを10秒間利用することができる。加速の向上は、主にシステム出力の増加によるもの。たとえば、ベースグレードのタイカンの出力は従来よりも60kW向上しており、タイカン・ターボSでは、さらに140kWのローンチコントロールが追加される。これにより、タイカン・ターボSのシステム出力は952psに向上している。

改良新型の航続は、175km(35%)増加して最大678km(WLTPサイクル)に到達する。従来モデルよりも長距離走行時の充電回数が少なくなっただけでなく、充電速度も向上した。「パフォーマンスバッテリープラス」の蓄電容量は、93kWhから105kWhに増加している。

◆内外装のデザインをリニューアル

改良新型には、新しいフロントエンドとリアエンドを採用する。新しいフロントフェンダーとフラットなヘッドライトは、タイカンのワイド感をさらに強調している。高解像度HDマトリックス技術を導入した新しいヘッドライトは、ポルシェ特有の4灯のグラフィックで照らす。テールライトストリップのポルシェロゴは、立体的なガラスルックのデザインを採用し、イルミネーテッド仕様は、乗車時と発進時のアニメーションが特長だ。

インストルメントクラスター、センターディスプレイ、オプションの助手席側ディスプレイは、機能を追加して最適化されたユーザーインターフェースを備えている。ステアリングホイールのモードスイッチは標準装備。スポーツクロノパッケージとパフォーマンスバッテリープラスを選択すると、モードスイッチに専用のプッシュトゥパスボタンが付く。

ステアリングホイールの左側後方にある新しいコントロールレバーを使用すると、ドライバーアシスタンスシステムをより直感的に操作することができる。Apple 「CarPlay」は、車両のディスプレイと機能を完全に統合した。新しい車載ビデオ機能により、センターディスプレイと助手席側ディスプレイでのビデオストリーミングも可能にしている。

◆車両全体で最大15kg軽量化

改良新型には、アダプティブエアサスペンションが標準装備された。新しい「ポルシェアクティブライド」サスペンションは、4WDにオプション設定される。このシステムは、ドライビングコンフォートとドライビングダイナミクスのレンジをかつてないほどに広げる、と自負する。

サスペンションは、ダイナミックなブレーキング、ステアリング、加速中であっても、ボディを常に水平に保つ。滑らかな乗り心地で、段差をほぼ完全に吸収するという。ダイナミックな走行状況では、ポルシェアクティブライドサスペンションがホイールの荷重をバランスよく配分する。適切なモードがアクティブになっている場合、サスペンションがピッチとロールを補正して乗員に作用するGを低減する。

高速からの減速時の最大回生性能は、290kWから400kWへと30%以上向上した。全車に、空力的に最適化されたホイールと転がり抵抗を低減したタイヤが標準装備される。新しい21インチホイールとタイヤは専用に開発された。車両全体で最大15kgの軽量化も実現している。


日本導入 > ポルシェ、タイカン改良新型の予約開始…価格は1370万円より
https://response.jp/article/2024/02/07/379206.html

《森脇稔》

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