第3四半期決算ピーク…ホンダは頼みの二輪と円安効果で営業利益1兆円超[新聞ウォッチ]

ホンダ・モンキー125
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大手自動車メーカーの2024年3月期 第3四半期の決算発表がピークを迎えており、きのう(2月8日)は、SUBARU(スバル)やホンダ、日産自動車の3社が相次いで説明会を開いた。

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◆ホンダは営業利益が46.7%増

このうち、ホンダは2023年4~12月期の営業利益が前年同期比46.7%増の1兆0763億円。売上高は19.8%増の14兆9994億円で、営業利益とともに4~12月期としては過去最高。稼ぎ頭の二輪事業が欧州市場などで拡大したほか、円安も追い風となり、利益率が悪く足を引っ張っていた四輪事業も値上げの浸透などで上向き傾向にあるという。

このため、24年3月期の業績予想を上方修正し、営業利益を従来の1兆2000億円から1兆2500億円に、最終利益を9300億円から9600億円に見直している。

◆米国市場で好調なスバルと日産

業績予想の上方修正では、スバルも、売上高にあたる売上収益は従来予想通り前期比23%増の4兆6500億円を見込むが、営業利益は68%増の4500億円と従来予想を300億円上回るほか、純利益も70%増の3400億円になる見通しと発表。3200億円を見込んでいた従来予想から200億円の上振れを予想している。販売の7割を占める主力の米国が好調に推移しているほか、想定為替レートを1ドル=140円から143円、1ユーロ=150円から154円の円安に見直したことが寄与すると見込んでいる。

また、日産自動車は、23年4~12月期の純利益が前年同期比2.8倍の3253億円で、主要市場の米国を中心に販売台数が伸びたほか、値上げ効果で採算が改善したという。ただ、通期の売上高や純利益などは従来予想を据え置いたが、中国での不振などから販売台数見通しは下方修正している

◆ダイハツが防止策を提出へ

自動車各社の決算は、きょう(2月9日)に予定しているマツダといすゞ自動車が発表を終えるとすべて出そろうことになる。こうしたなか、非上場で“蚊帳の外”のダイハツ工業では、奥平総一郎社長が9日午後にも国交省を訪れ、斉藤鉄夫国交相に再発防止策に関する報告書を提出する見通しだという。

きょうの朝日と日経が報じているが、不正の原因とされた短期間での新車開発を抜本的に見直すほか、現場の声が幹部に届く仕組みの構築を盛り込むとみられるとも伝えている。

どんな内容の報告書になるのかも興味深いが、引き続き親会社のトヨタの豊田章男会長がグループの責任者として先頭に立って企業風土の構築を進めることになれば、屋上屋を架してミイラ取りがミイラにもならないのか。

2024年2月9日付

●ソフトバンクG4587億円赤字、4~12月期、直近は5四半期ぶり黒字(読売・10面)

●東証最高値バブル後(朝日・3面)

●ダイハツ、きょう防止策提出(朝日・7面)

●ケリー被告関与改めて証言、ゴーン元会長めぐる控訴審、元秘書室長(朝日・25面)

●ホンダ営業益1兆円超える、23年4~12月期(毎日・4面)

●ベンツ11車種2.2万台リコール(産経・20面)

●スバル、純利益70%増、今期上振れ、円安が寄与(日経・19面)

●日産、純利益3253億円、4~12月期主力の北米販売好調(日経・19面)

《福田俊之》

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