アストンマーティン『ヴァンテージ』が史上最速に、665馬力へ強化…改良新型を発表

アストンマーティン・ヴァンテージ 改良新型
アストンマーティン・ヴァンテージ 改良新型全 10 枚

アストンマーティンは2月12日、2シータースポーツカー『ヴァンテージ』(Aston Martin Vantage)の改良新型を欧州で発表した。


◆従来モデルに比べてパワーは155ps向上

ヴァンテージは1951年、初代モデルの『DB2ヴァンテージ』が登場した。以来、70年以上にわたって、モデルチェンジを実施しながらも、優れたパフォーマンスを保ってきたアストンマーティンの高性能モデルだ。

現行ヴァンテージは、2018年に発表された。パートナーのメルセデスAMGから供給を受ける直噴4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載し、最大出力510ps、最大トルク69.8kgmを発生する。トランスミッションは8速ATで、0~96km/h加速3.5秒、最高速314km/hの性能を可能にしている。

改良新型では、このV8パワートレインを大幅に改良した。カムプロファイルの変更、圧縮比の最適化、ターボの大型化、冷却性能の向上などによって、よりシャープで、よりトルクフル、官能的なサウンドを発するエンジンに進化を遂げたという。手作業で組み上げられる4.0リットルV8ツインターボエンジンは、最大出力665ps、最大トルク81.6kgmを獲得する。従来モデルに比べて、パワーは155ps(30%)、トルク11.7kgm(15%)引き上げられた。

◆0~96km/h加速3.4秒で最高速は325km/h

ZF製の8速ATには、ファイナルドライブ比(3.083:1)の変更と、トランスミッションのシフトキャリブレーションが施された。新しいローンチ・コントロール・システムを導入する。パワートレイン、トランスミッション、ESPと統合されたローンチ・コントロールは、Eデフ、スリップ・コントロール、エンジン・トルク・マネージメントと連動して、ホイールスリップを抑えながら、トルクを最適に配分する。ドライバーは、「アジャスタブル・トラクション・コントロール(ATC)」システムを使って、発進時のスリップを正確に調整することもできる。

改良新型の動力性能は、0~96km/h加速を3.4秒で駆け抜け、最高速は325km/hに到達する。従来型の0~96km/h加速3.5秒、最高速314km/hを上回り、ヴァンテージ史上最速のモデルになるという。

◆フロントデザインを一新してボディは30mmワイド化

30mmワイドになったボディは、より筋肉質なスタンスを強調し、フロントエンドのデザインも一新された。グリルの開口部は38%拡大され、冷却効果を高めるために、エアフローが29%増加。グリルの両側のバンパーに設けられた冷却用インテークがフロントエンドをよりシャープにし、ワイドで低いスタンスの新しい一体型スプリッターは、揚力低減による高速安定性を追求する。アストンマーティンの新しいライトシグネチャーを採用したデイタイムランニングライト一体型のマトリクスLEDヘッドランプも採用している。

改良新型ヴァンテージでは、アストンマーティンを象徴するサイドストレーキを復活させた。標準装備の21インチアルミホイールを、ワイドになったホイールアーチに組み込む。フレームレスのドアミラーと新しいドアハンドルも採用された。リアバンパーには、サイドベントと大口径のクワッド・エキゾースト・テールパイプが新たに装備されている。

改良新型では、3種類のカラーリング・デザインから1つを選択することで、スポーツ性をさらに高めることができる。21色が用意されるカラーリングは、ピンストライプ、ピンストライプ&リップスティック、リップスティックの3種類から選ぶことが可能だ。「Q by Aston Martin」のパーソナライゼーションサービスを通じて、オーダーメイドやカスタマイズできる。デザイナーやクラフトマンのスキルを活用し、小さなディテールから本格的なエンジニアリング、完全オーダーメイドのコンポーネントの製造などが行える。

アストンマーティン・ヴァンテージ 改良新型アストンマーティン・ヴァンテージ 改良新型

◆新世代インフォテインメントシステムを搭載

改良新型には、アストンマーティンの新世代インフォテインメントシステムを搭載する。「iOS」や「Android」デバイスに対応する「アストンマーティン・カスタマー・コネクティビティ・アプリ」と連動し、パーソナルデバイスを通じて、車両との対話、コントロール、フィードバックが可能になる。

新しいマルチスクリーンシステムは、オンライン接続される。10.25インチのピュアブラックのタッチスクリーンは、静電容量方式によるシングルフィンガー、マルチフィンガーのジェスチャーコントロールが可能。シャシー、ESP、エグゾースト、レーンアシスト、パーク・ディスタンス・コントロールのオーバーライド・スイッチも装備され、頻繁に使用するコントロール系を、前方から目を離すことなく直感的に操作できるようにした。

新開発のナビゲーションシステムは、よりスマートで迅速に操作できる。オンライン接続により、ドライバーはお気に入りのレストランを調べ、レビューを読み、目的地として選ぶことができる。また、アストンマーティンのアプリで目的地を選択し、ドライブ前に車両に送信することもできる。新しい3Dマッピングは、レーンガイダンスとリアルタイムの交通状況を表示し、直感的でわかりやすい指示を実現した、としている。

《森脇稔》

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