アウディ『S3』改良新型、2.0ターボは333馬力に強化…プロトタイプの写真

アウディ S3 改良新型のプロトタイプ
アウディ S3 改良新型のプロトタイプ全 10 枚

アウディは2月12日、高性能コンパクト『S3』(Audi S3)の改良新型のプロトタイプの写真を公開した。5ドアハッチバックの『S3スポーツバック』と、4ドアセダンの『S3セダン』が用意されている。


◆最大トルクは2kgmプラスの42.8kgmに

両車は、アウディ『A3』をベースにした高性能な「S」モデルだ。改良新型のパワートレインには、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボ「TFSI」エンジンの最新版を搭載する。新エンジンには、プリロードターボチャージャーが採用され、より早くパワーを発揮する。定速走行時や低負荷領域での低中速加速において、ターボチャージャーは一定の回転数を維持する。

さらに、開いているスロットルバルブがパフォーマンスを向上させる。スロットルバルブの開度が広く長くなるほど、トルクの立ち上がりが速くなり、エンジンレスポンスがさらに向上する。これは、ダイナミック・モードや新しいダイナミック・プラス・モードで体感できるという。

これらのチューニングにより、改良新型では、最大出力が23psプラスの333ps、最大トルクが2kgmプラス42.8kgmを獲得した。42.8kgmの最大トルクは、2100~5500rpmの幅広い範囲で引き出される。

◆『RS3』のトルクスプリッターを改良新型S3にも採用

改良新型では7速「Sトロニック」が、さらに素早い加速を可能にした。これは、各クラッチのクラッチパックをより強く圧縮するようになったことによる効果だ。さらに、フル負荷時のシフト時間が半分に短縮された。トランスミッションがDレンジの場合、部分負荷時にエンジン回転数が上昇する。

A3シリーズ最高峰の高性能モデル『RS3』のトルクスプリッターが、改良新型S3にも採用された。これにより、後輪の左右の間でトルク配分をアクティブかつ完全に可変させることができる。トルクスプリッターは、ドライブシャフトの電子制御マルチディスククラッチを使用して、走行状況や「アウディ・ドライブセレクト」のモードに応じて、コーナーの内側と外側の後輪にトルクを最適に配分する。

駆動方式は4WDの「クワトロ」だ。リアアクスルの前方にレイアウトされた油圧マルチプレートクラッチは可変式で、路面の状態や走行条件に応じてフロントアクスルとリアアクスルの間で駆動トルクを最適に配分する。

アウディ S3 改良新型のプロトタイプアウディ S3 改良新型のプロトタイプ

◆0~100km/h加速4.7秒で最高速は250km/h

アウディ・ドライブセレクトには、ダイナミック・プラス・モードが追加された。トルクスプリッターは、可能な限り多くの駆動トルクをリアアクスルとカーブの外側の後輪に送り、その結果、オーバーステア傾向となる。スポーツモードでは、ESCが自動的に作動する。ESCの緩やかな介入により、摩擦係数の異なる路面でも、よりエモーショナルなドライビングを楽しむことができるという。

エンジンとトランスミッションも、ダイナミック・プラス・モード専用にチューニングされている。ダイナミック・モードと比較して、エンジンのアイドリング回転数は200rpm上昇して1300rpmとなり、パフォーマンスを向上させた。スロットルレスポンスはさらにダイレクトになった。シフト時間の短縮に加え、シフトアップを遅らせ、シフトダウンを早めることで、トランスミッションも動力性能の向上に貢献する。改良新型の動力性能は、0~100km/h加速が4.7秒と従来よりも0.1秒短縮した。最高速は250km/h(リミッター作動)に到達する。

新しいピボット・ベアリングを備えたマクファーソンストラット・サスペンションをフロントに採用し、より大きなネガティブキャンバーを可能にした。従来モデルとの比較では、フロントのキャンバーは2倍以上のおよそ1.5度となった。路面に対する傾きが大きくなることで、ステアリングレスポンスが向上するとともに、横方向のコントロール性が高まり、コーナリング時のグリップとダイナミクスが向上する。さらに、硬くなったウィッシュボーンと相まって、改良新型S3はより俊敏になった、としている。


発表 > アウディ『S3』改良新型が登場…333馬力ターボを搭載、RS3の技術も採用
https://response.jp/article/2024/04/10/381063.html

《森脇稔》

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