ARCネットワークサービスがOBD検査研修を自動車部品商社ランテルで開催

ARCネットワークサービス…OBD検査研修を自動車部品商社・株式会社ランテル(福岡)で開催
ARCネットワークサービス…OBD検査研修を自動車部品商社・株式会社ランテル(福岡)で開催全 8 枚

株式会社ジェイシーレゾナンス(代表取締役社長:松永博司)は、アフターマーケット事業者の地域連携を促進するARCネットワークサービスの利用者などを対象とした研修会「OBD検査 研修」を2024年2月21日、福岡県太宰府市にある自動車部品商社・株式会社ランテル 福岡営業所(ARC福岡研修センター)にて開催した。研修には、一言にアフターマーケット事業者と言っても、ガソリンスタンド事業者、用品販売店、整備事業者、鈑金塗装事業者、地域部品商と多岐にわたる業態の事業者が集いそれぞれの立場でOBD検査について学んだ。

本研修は、2024年10月から開始されるOBD検査について深く学ぶ場として企画され、「①電子制御装置整備とOBD検査に向かう体制づくり」、「②検査用スキャンツール選択に関する情報」、「③【実演】プレ運用から得られた知見の共有」、「④車検・整備の案内方法や価格・メニューの考え方」の4章立ての構成で開催された。


研修会場となった株式会社ランテルでは、OBD検査のプレ運用を積極的に行っており、今回の研修ではプレ運用で得られた知見が参加者に共有された。プレ運用においても稀にしか発生しない「不適合」の事例についても説明があり、「ブラインドスポットモニターシステム“A”通信途絶」など安全関係装置についてのDTCが出た際に、ユーザーに説明ができるようプレ運用期間中に様々な事例について学んでおく必要があると話した。(※因みに、フォワードレコグニションカメラとブラインドスポットモニターセンサRH(A)*1はCAN通信線で接続されており、ブラインドスポットモニターセンサRH(A)*1からの信号が途絶えるとフォワードレコグニションカメラはダイアグコードを出力するようだ)

また、今年の3月末に迫る特定整備制度の猶予期間終了に対してしっかりと準備ができているかについても言及があり、OBD検査で「不適合」になった場合にその車両をしっかりと整備できる体制を10月までにいかに構築するかが重要であると説いた。そのなかで講師を務めた同社の上村正明本部長からは「セレナ(C27)のような最近発売されたクルマではない車両においても、カメラなどの部品を交換した際に部品の登録を純正診断機で行わなければエーミングに進めないケースがある」と具体的な情報提供が行われた。このような事例は複数あり、発売から数年が経過したことで部品の故障などが増えてきたことで、問題が顕在化してきたと話す。同社ではこれらの問題に対応するために、国産メーカーの純正診断機を揃え、該当する部品の発注が取引先の整備工場からあった場合には、部品を届けるのではなくクルマを引き取り部品交換からエーミングまで実施したうえで戻すサービスを構築しているという。

一方で、整備工場の立場から考えるとOBD検査を控える状況のなか、整備用診断機、検査用診断機、さらには純正診断機で、それぞれ出来ること出来ないことを確認しながら自社で行う範囲を明確にすることが重要であり、自社で出来ないことを任せられるパートナー企業とのネットワークの構築こそが自社の顧客を守るために必要なことだと説く。株式会社ランテルのような先進的な取り組みを行う部品商社は全国的にも稀有な存在だが、地域の事業者が連携を組むことで解決できることも少なくはないだろう。そして、そのためのプラットフォームの役割を担うのが研修を企画するARCネットワークサービスなのだろう。

千葉県から参加した株式会社車検鈑金デポの上松社長に飛び入りでエーミングについてお話しいただいた

OBD検査プレ運用の実演においては意図的に不適合が出る場面も見られるようにされていた

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《カーケアプラス編集部》

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