2024年春闘の集中回答日---トヨタなど賃上げ「満額」は当たり前、スズキ、日本製鉄は「要求超え」の“オマケ付き”[新聞ウォッチ]

スズキ・エブリイ
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「賃上げ「満額」相次ぐ、日鉄、スズキ要求超え」(読売)
「春闘『最高水準回答』続々、実質賃金マイナス続き中小波及なるか」(朝日)
「大手賃上げ高水準相次ぐ、鉄鋼は10%超え」(毎日)
「賃上げ過去最高水準,『満額』連発、中小波及が焦点」(産経)
「大手賃上げ、5%相次ぐ、春季交渉人材確保に配分、日鉄は14%、製造業、満額回答8割」(日経)

きょうの各紙(東京は2面掲載)の1面トップ記事の大見出しである。「満額」とか「過去最高」などのタイトルが際立つが、ただ、トヨタ自動車などの大手企業では「満額回答」は当たり前で、日本製鉄やスズキのように労働組合側が提示した要求を超える回答を示すなどの“オマケ付き”でなければ、強烈なインパクトを与えることができないのが、2024年春闘のようである。

きのう(3月13日)は2024年の春季労使交渉の集中回答日を迎えたが、基本給を底上げするベースアップ(ベア)や年間一時金(ボーナス)で、昨年を超える要求に対し、自動車や電機大手で満額回答が相次ぎ、労働組合側の要求を超える回答を示す企業も多かったという。

このうち、すでにこの欄でも報じていたが、回答額は非公表であるものの、定昇含めて平均10%以上のスズキのほか、日本製鉄も、労組側のベア要求額(月額3万円)を上回る月額3万5000円で回答したという。

ただ、「満額」ラッシュや要求以上の回答は大企業ばかりで、日本の雇用の約7割を支える中小企業の賃上げ交渉はこれから本格化する。きょうの東京も「中小苦境、格差拡大の恐れ、価格への転嫁依然難しく」などの見出しで「中小企業や非正規労働者に対し、どこまで大手企業の勢いを波及させられるかが課題」としながらも「実現は容易ではない」とも伝えている。

2024年3月14日付

●賃上げ「満額」相次ぐ、日鉄、スズキ要求超え、集中回答日(読売・1面)

●民間ロケット爆発、カイロス打ち上げ5秒後(読売・1面)

●日産・ホンダ協業検討、EV向け基幹部品念頭か(読売・2面)

●生産性目標1年撤廃、トヨタ労使、現場の余力創出へ(読売・9面)

社説、日産減額強要、下請けの圧迫許されぬ(朝日・14面)

「ライドシェア」まず4都府県で、来月から東京、神奈川、愛知、京都の一部(毎日・7面)

日産社長、下請け法違反を謝罪「誠意を示していく」(産経・10面)

●独VW、EV失速鮮明、価格競争・需要減で利益率低下、欧州はエンジン車回帰(日経・17面)

●ガソリン2週連続下落、店頭174.3円、補助金増で(日経・24面)

《福田俊之》

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