モビリティの進化に対応した“つなぐ”提案から、より積極的に共創型ビジネスを打ち出す矢崎総業…人とくるまのテクノロジー展2024出展の見どころは?

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人とくるまのテクノロジー展2024 YOKOHAMAの矢崎総業ブース(イメージ)
人とくるまのテクノロジー展2024 YOKOHAMAの矢崎総業ブース(イメージ)全 12 枚

5月22日(水)から24日(金)にパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2024 YOKOHAMA」。ワイヤーハーネスや計装メーカー大手である矢崎総業が、今回も最新のプロダクトや成果を発信するブースを構え、モビリティ産業に関わる来場者を出迎える。

BEVはもちろんSDVやAI、自動運転など、電動車の普及や車載コンピューティングの高度化が進む今、矢崎総業のプロダクトやソリューションへの注目度は高まる。そこで同社は今回の人とくるまのテクノロジー展において、これまでも掲げてきた“つなぐ”コンセプトを一歩押し進め、顧客と矢崎総業をより積極的に“つなげる”ことに、展示の重きを置く。

「モビリティの中をつなぐ(車載モジュール間)/モビリティと人をつなぐ(乗員インターフェイスと車内空間)/モビリティと社会をつなぐ(外部環境)」という3つの主要領域において未来のモビリティを支えるという終着点こそ変わりないが、それぞれの大きなテーマに沿った約50点の展示プロダクトをブースで詳細に解説し、来場者に対して細かなコミュニケーションとフォローを提供できるよう、常時10名以上のスタッフで対応していくという。

車両の進化に対応…EEDSソリューション、光コネクタ・ケーブルアッシー等

EEDSソリューションEEDSソリューション

一つめのテーマは「モビリティの中をつなぐ」。EEDS*ソリューションでは、実車のスケールモデル上に配する形で、高電圧の電源分配システムや、制御モジュール間をつなぐ高速通信ワイヤーハーネス、そして車両情報などセンシング系統といった、車両インフラにおける最新ソリューションの数々が展示される。
* EEDS:Electrical Electronic Distribution System

2030年前後のBEVの変化点としては、ユーザー視点で捉えれば、800V化などバッテリー電圧の向上による充電時間の短縮や、レベル4相当の自動運転であり、開発側の視点では、集中制御型アーキテクチャによる部品点数やコストの削減、低電圧/高電圧系統のインフラ、電費や効率に貢献する部品の一層の軽量化/小型化が想定される。

そうした前提で、今回展示されるEEDSソリューションでは、高柔軟電線やジャンクションボックス、バッテリーパック内の各種高電圧対応モジュールなど、車載モジュール間において必要な電力と情報を確実かつ安全に届けるための最新の電装インフラを確認できる。とりわけ直近の展示会からアップデートされた、バスバー化で低背性を実現して大電流充電を可能としたワイヤーハーネス、さらにSDVや自動運転下の運用をにらんで高速通信速度1Gbpsから25Gbps対応のソリューション(光コネクタ・ケーブルアッシー)に注目だ。

OEMやシステムサプライヤーごとの設計要件や開発コンセプトに沿いつつ、リーズナブルなコストで信頼性を担保できることが、矢崎総業の強みだ。

安全で快適な車内空間に…HUD、室内照明、エージェントシステム等

超小型筐体HUD超小型筐体HUD

二つめの「モビリティと人をつなぐ」というテーマでは、HUD(ヘッドアップディスプレイ)と室内照明、そして生成AIによるエージェントシステムに注目だ。

HUDは矢崎総業が継続的に注力しているアイテムで、走行中にドライバー視線の上下移動を少なくするため、安全に寄与するコンポーネントである。今回、筐体部分のさらなる小型化により搭載性を向上させたため、インパネ全体を下げて前方視界を広くし、スペース的に搭載が難しかった小型車にも搭載を可能にした。

室内照明については、フルカラー対応のLED照明を披露する。すでにLED照明は車室内外で用いられている製品だが、ただ“照らす“だけでなく警告・調色・調光といった機能を持たせ、ユーザーのニーズや自動車の進化、変化に合わせた空間演出を創造できるのは、長年車載システムを手がけてきた矢崎総業らしい部分だ。

そして昨年のジャパンモビリティショーでも展示した生成AIによるエージェントシステムは、今回アップデート。車内での会話からエージェントがサービスを提供したり、漫然運転防止に繋げる試みを提案する。

サステナビリティへの取り組み…資源リサイクル、林業

矢崎総業の林業矢崎総業の林業

三つ目の「モビリティと社会をつなぐ」というテーマでは、矢崎総業のサステナビリティへの取り組み、とりわけカーボンニュートラル化およびカーボンフットプリント低下に貢献する施策を紹介する。矢崎総業は1971年から、半世紀以上も銅リサイクルに取り組んでおり、廃電線を再資源化してきた。現在は樹脂材についても再利用PPやPBTを活用した自動車部品の開発を進めている。いわば循環型マニュファクチャーのベテラン企業でもあるのだ。

加えて2005年からは高知県梼原町で林業にも取り組んでおり、再造林や労働環境の改善を進めている。なお、今回出展ブースの資材の一部には、梼原町における林業からの間伐材を使用するという。

「つなげる」という積極的なコンセプトの背景には、未来のモビリティ社会を支える矢崎総業の幅広く奥深い配索ノウハウや最新技術がある。パシフィコ横浜のブースに足を運んでぜひとも体験してみてほしい。

矢崎総業の「人とくるまのテクノロジー展2024 YOKOHAMA」
特設ページはこちら
人とくるまのテクノロジー展2024 YOKOHAMAにおける矢崎総業のブース位置(ブース番号375)人とくるまのテクノロジー展2024 YOKOHAMAにおける矢崎総業のブース位置(ブース番号375)

《南陽一浩》

南陽一浩

南陽一浩|モータージャーナリスト 1971年生まれ、静岡県出身。大学卒業後、出版社勤務を経て、フリーランスのライターに。2001年より渡仏し、パリを拠点に自動車・時計・服飾等の分野で日仏の男性誌や専門誌へ寄稿。現在は活動の場を日本に移し、一般誌から自動車専門誌、ウェブサイトなどで活躍している。

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