日本型ライドシェアをタクシー不足解消という視点で考える…S.RIDE 社長室長 山崎修平氏[インタビュー]

日本型ライドシェアをタクシー不足解消という視点で考える…S.RIDE 社長室長 山崎修平氏[インタビュー]
日本型ライドシェアをタクシー不足解消という視点で考える…S.RIDE 社長室長 山崎修平氏[インタビュー]全 1 枚

S.RIDEは「タクシーが捕まらない」という課題にライドシェアのアプローチを生かすべく事業を展開している。その事業内容や課題についてS.RIDE 社長室長 山崎修平氏に聞いた。

山崎氏は、6月27日開催のレスポンスセミナー「日本型ライドシェア開始から3ヶ月~都市・地方の展望と課題~」において、今回のインタビューテーマについて講演する予定だ。インタビューはセミナーの内容を含めて都市部におけるアプリ配車の現状や日本型ライドシェアへの取り組みなどを中心に行われた。

■ライドシェア議論における都市部のタクシー問題

――まず、セミナーではどんな話をするのか教えていただけますか。

山崎氏(以下同):S.RIDEの簡単な事業紹介のあと、タクシー不足解消に向けた取り組みの状況を説明する予定です。弊社はアプリによる配車サービスが主体ですが、これまで多数の施策を打ってきています。直近でいえば「S.RIDE biz」という法人向けサービスを始めました。

日本型ライドシェア議論は23年8月に菅前首相の発言がきっかけといえます。その後、河野デジタル相、神奈川県黒岩知事らの発言に続きます。昨年12月にデジタル行財政改革中間とりまとめの中で、ドライバー不足解消のため自家用車の活用を含む制度改革が明記され、国交省らのガイドラインが公表されたことで、日本でもライドシェアが本格的に動き出した状態です。このあたりの業界の動きもセミナーではお話したいと思っています。

ドライバー不足や地域交通の課題に対して、ライドシェアはその対策のひとつの手段なのです。実際、全国的にタクシー事業者のドライバーは減っているという事実があります。われわれが取り組んでいるのは、都市部の課題です。時間帯や地域によってタクシー不足、タクシーが捕まらないという点に絞ってソリューションを展開しています。

――タクシーが捕まらないという点について、どんな対策を考えていますか?

S.RIDEの取り組みとしては3つあります。ひとつはタクシー事業者様の協力のもと、朝夕のつかまりにくい時間帯をカバーするように乗務員の勤務体制を調整して、タクシーの稼働率を上げること。2つめはアプリ配車専用車の運行。データ上探車失敗が多い特定のエリアや時間帯に巡行いただき、アプリ配車の成功率を上げること。3つ目がタクシー事業者によるライドシェアです。ライドシェア事業は、すでにスタートさせています。3つの施策の効果については、東京の中心部でマッチング率の改善が確認されています。

あとはアルゴリズムに対する工夫と、サービスとしての需給バランスでしょうか。

国交省が示すマッチング率90%以上という指標にあわせて、サービスを設計しています。需給バランスというのは、アプリ登録のユーザー数とエリアごとに配車アプリに対応している車両数です。どちらかに偏っていると、タクシーが捕まらない、実車率があがらないといったことになります。

■ロボタクシーはパートナー戦略で

――モビリティサービスは自動車業界も注目してるところですが、車両製造に直接かかわる部分としてロボタクシー、自動運転カーがあります。こちらについてはどうでしょうか。


《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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