【ホンダ N-VAN e:】新型軽商用EV発売…実質的な価格は200万円以下、一充電走行距離245km

ホンダ N-VAN e:
ホンダ N-VAN e:全 17 枚

ホンダ(本田技研工業)は、新型軽商用EVの『N-VAN e:(エヌバン イー)』を10月10日に発売する。すでに予告されて先行予約も受け付けていたもので、6月13日に仕様や価格が発表された。

【画像全17枚】


◆勝ち技

N-VAN e:は、商用からホビー用途まで幅広いニーズに対応するガソリンモデル「N-VAN」をベースに、EVならではの使い勝手を加えた軽商用EVだ。N-VAN e:の開発責任者である坂元隆樹チーフエンジニア(電動事業本部BEV開発センター)は、「EVの価値を追加することで今までにない商用車ができた」という。

フラットで低い床と高い天井がもたらす広く大容量な荷室空間、助手席側のセンターピラーをなくした大開口部などの特長はそのままに、N-VAN e:には給電機能や静粛性など、EVならではの価値が加わった。「排ガスが出ないので屋内走行も可能。早朝深夜も静かに配送できる」と坂元チーフエンジニア。

大容量バッテリーの採用、電動アクスルの小型化、高電圧部品の集中配置による部品専有スペースの最小化などにより、商用ユースに求められる実用航続距離と、大容量の荷室空間との両立をめざした。坂元チーフエンジニアは製品コンセプトを「『e:コンテナ』=移動蓄電コンテナ」と表現する。

一充電走行距離は、主な商用ユースの一つである配送業務にも十分対応する距離として、WLTCモードで245kmを実現した。充電時間は普通充電(6.0kW出力)で約4.5時間、急速充電(50kW)で約30分と、利便性も追求している。さらに、バッテリー冷却・加温システムにより、高温や低温によるバッテリーの性能低下を抑制し、特に冬季における充電時間の短縮と航続距離の向上に寄与する。開発にあたってはヤマト運輸と実用性検証を実施したという。

ホンダ N-VAN e:ホンダ N-VAN e:

◆タイプバリエーション

N-VAN e:には、商用から個人ユースまで、幅広いニーズに応える4タイプを設定した。

e: L4……商用から個人ユースまで幅広く活用できる、4席を配置したスタンダードタイプ。フロア下にバッテリーを搭載しながらもガソリンモデルと同等の広い荷室空間を実現した。また、多彩な情報を表示可能な7インチの液晶メーターを採用したほか、エクステリアにはツートンカラーも設定した。

e: FUN……e: L4をベースに、趣味やレジャーシーンにもなじむスタイリングを採用した。インテリアは明るくナチュラルなベージュカラーとし、エクステリアにはe: L4同様ツートンカラーも設定した。LEDヘッドライトを採用したほか、急速充電を標準装備とするなど、充実した装備が特長。

e: G……商用ユースに特化し、機能性を追求したタイプ。ドライバー1名での利用を想定し、シートは運転席の1席のみ。より長尺の物を積めるよう助手席側ダッシュボードの形状を工夫し、N-VANガソリンモデルと比較し95mm室内長を伸ばしたほか、助手席を無くしたことで4人乗りのe: L4やe: FUNに対し120mmフロア高を下げ、使い勝手を向上させた。

e: L2……シートは運転席と運転席側後席の2席の前後タンデム仕様を採用。左側の座席がない空間と、ピラーをなくした大開口部によってN-VANの価値が際立つ、乗り降りや荷物の出し入れがよりしやすい仕様になった。

ホンダ N-VAN e:ホンダ N-VAN e:

◆安全性能

安全性能については先進の安全運転支援機能を全タイプに標準装備し、軽商用バンとして初めてサイドカーテンエアバッグを運転席と助手席に標準装備した。運転支援機能のHonda SENSINGはe: L4とe: FUNで標準設定(e: Gとe: L2には設定なし)。さらに軽自動車として初めて、衝突事故での2次被害を軽減する技術である衝突後ブレーキシステムを採用している。

◆Honda CONNECT

また、ホンダの会員制サポートサービス「Honda Total Care(ホンダトータルケア)」のIDを取得することで、お出かけ前タイマー設定、充電待機時間設定、最大電流量設定、最大充電量設定、外部給電下限SOC設定を無料で利用でき、スマートフォンアプリからリモート操作することができる。

ホンダ N-VAN e: 急速給電(ポータブルバッテリー)ホンダ N-VAN e: 急速給電(ポータブルバッテリー)

◆全グレードで200万円を切る価格設定

メーカー希望小売価格(消費税10%込み)は、e: L4が269万9400円(急速充電装備2809400円)、e: FUNが291万9400円(急速充電は標準装備)、e: Gが243万9800円(急速充電装備254万9800円)、e: L2が254万9800円(急速充電装備265万9800円)となっている。

事業者用補助金(LEVO補助金)を適用して、全グレードで200万円を切る価格設定だ。一般使用補助金(CEV補助金)も軽自動車の最大補助額55万円が適用される。e: Gとe: L2は本田技研工業法人営業部および新車オンラインストア「Honda ON」での販売限定で、リース契約のみでの取り扱いとなる。

ホンダはこの新型軽商用EV「N-VAN e:」を通じて、日本のEV市場に本格的に参入する意向を示している。販売計画や先行受注の台数は公表されていないが、統合地域本部日本統括部の高倉記行統括部長によると「手応え」を感じているという。

《高木啓》

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