米国に本拠を置くトリンセオ(Trinseo)は、6月18日にドイツ・シュトゥットガルトで開幕する「The Battery Show Europe」において、EVバッテリーソリューションの新ラインアップを発表する。同社が6月12日に発表した。
発表されるのは、性能向上とバッテリーパックの物理的保護に焦点を当てた2つの技術。まず、軽量熱可塑性バッテリーケースが紹介される。このケースは、Direct Long Fiber Thermoplastic(DLFT)成形プロセスを使用して製造されており、従来の金属ケースに比べてリサイクル性が高く、製造サイクルも短い。EVメーカーは、重くて高価な金属ケースから高性能な熱可塑性トレイやカバーに移行することができる。これにより、エネルギー効率と航続が向上し、設計の自由度も増すという。
次に、水性アノードバインダー「VOLTABOND」が発表される。このバインダーは、グラファイトと導電性エージェント粉末をバッテリーのフォイル電流コレクターに結合させるもので、高い剥離強度、低DCIR、低リバウンドを実現する。また、独自の化学構造により、電解質の溶解に対する耐性を持ち、バッテリー寿命を延ばす。