デロリアン『DMC-12』をEVに、コンバージョンキット登場…0-96km/h加速5秒以下で航続240km以上

英国のElectrogenicは6月26日、デロリアンDMC-12』(DeLorean DMC-12)をEV化する「ドロップインキット」を発表した。このキットを使用すれば、スポーツカーの性能と、240km以上の航続、CCS急速充電を可能にするという。

Electrogenicは、EVコンバージョンで知られており、今回のDMC-12も例外ではない。新しいEVコンバージョンキットにより、DMC-12は持続可能なスポーツカーとしての役割を果たすことができるようになったという。電動化されたDMC-12は排ガスを一切出さず、低炭素時代に対応した未来志向の車、と自負する。

Electrogenicのエンジニアは、既存の車両構造に適合する電動パワートレインを設計した。CADモデリングとパッケージングを使用して、利用可能なスペースを最大限に活用している。

このコンバージョンは、インストールが簡単であるように設計されている。43kWhのバッテリーは、フロントのトランクと、リアのモーター上に取り付けられた。バッテリーは160kWのパワーと310Nmのトルクをシングルスピードのギアボックスとトランスアクスルに供給し、3200Nmを後輪に伝える。MTとATのDMC-12に適用できる。

新しいパワートレインにより、DMC-12はクルーザーからスポーツカーへと変貌を遂げた。0~96km/hの加速時間は半減し、オリジナルの130hpのV6エンジン搭載車が10秒以上かかったのに対し、EVバージョンは5秒以下で駆け抜ける。回生ブレーキも調整可能で、オーナーの好みに応じて性能を制御できる。

さらに、Electrogenicのエンジニアは、エコモードからスポーツ設定まで、さまざまなシーンに対応するドライブプロファイルを選択可能にした。DMC-12キットには、ローンチコントロールも搭載されている。

このコンバージョンにより、実走行で240km以上の航続と1時間でのCCS急速充電が可能となる。また、V2L機能を備え、3kWの240V AC電力を供給できるため、ノートパソコンの充電や冷蔵庫への電源供給、さらには他の車の充電も可能にした。

最初の顧客向けのキットには、Apple Car Play、強化されたエアコン、バーチャルダッシュボードなどのカスタム機能が搭載されている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ゴミ回収箱に人が入ることは予見不能
  2. 「さすが俺達の日産技術陣!」日産の新型EVセダン『N7』にSNS反応、「カッコ良すぎないか」などデザイン評価
  3. ヤマハの125ccスクーター『NMAX 125 Tech MAX』が世界的デザイン賞、ヤマハとしては14年連続受賞
  4. 「洗車の日」企画:ユーザーが知りたいケミカル用品と洗車機の進化
  5. ホンダ『モンキー』イベントに過去最高の550台超が集結!「自腹」でも続ける「二輪文化継承」への思い
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  2. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  3. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  4. EVシフトの大減速、COP消滅の危機…2024年を振り返りこの先を考える 【池田直渡の着眼大局】
  5. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
ランキングをもっと見る