全日本空輸(ANA)と豊田自動織機は7月1日から19日の間、東京国際空港(羽田空港)で自動運転レベル4の無人貨物搬送の試験運用を実施している(7月16日発表)。ANAと豊田自動織機はこれまでの自動運転レベル3での実証実験を踏まえ、完全無人運転の実用化を目指している。
豊田自動織機が開発中の自動運転トーイングトラクターは、4月に国土交通省航空局の立ち会いの下で行われた模擬フィールド走行試験において安全性が確認され、羽田空港制限区域内でレベル4の試験走行が可能となった。今回の試験運用を通じて、技術面や運用面の課題を洗い出し、2025年中の実用開始を目指す。
試験運用は、羽田空港の制限区域内で行われ、走行ルートは国内線第2ターミナルの63・64・65番スポットと東貨物上屋を結ぶ片道約2kmのルートだ。自動運転トーイングトラクターは、最大速度15km/h、最大けん引重量13tで運行される。車両には自己位置推定や障害物検知システムが高性能化・冗長化されており、効率的なオペレーションを実現するための「Fleet Management System(FMS)」も新たに開発された。