実は2度目の車名変更だった『A4』、初代は『アウディ100』の4代目【懐かしのカーカタログ】

アウディ A4(初代)
アウディ A4(初代)全 9 枚

それまでのアウディの主力車種だった『80』の後継車種として1994年に本国で登場したのがこの初代『A4』(B5)だった。上級車種の『A6』が4代目(C4)の『100』時代に“A6”へと改名されたのに対し、初代A4は4代目(B4)からのモデルチェンジを機に車名を改めた。

80と同様にエンジンを縦置きとしたパッケージングを採用。駆動方式はFWDを基本に、アウディならではのクワトロ(フルタイム4WD)も用意された。日本仕様の当初のエンジンラインアップは1.8リットル5バルブと2.6リットルのV6をFFに搭載。クワトロには2.8リットルのV6と、“1.8Tクワトロ”に搭載される1.8リットルターボが用意された。

アウディ A4(初代)アウディ A4(初代)

サスペンションはフロントにアルミ合金を採用した4リンク、リヤにはトレーリングアーム(FF)またはダブルウイッシュボーン(クワトロ)をそれぞれ採用。1.8Tクワトロには軽量鍛造アルミホイールを採用している。

全長×全幅×全高は4495×1735×1410mm、ホイールベースは2625mm(2.4クワトロは2605mm)。直前の最後の80に対し全長+10mm、全幅+40mm、全高+10mm、ホイールベースも同様に最終型の80に対し+15mm(初期型に対しては+80mm)と、僅かずつの拡大が図られた。

アウディ A4(初代)アウディ A4(初代)

スタイリングは先進的だったB3、B4に対して、より落ち着きを持たせた印象。CD値0.29を誇り、ボディとの段差の少ないドアガラスはB3/B4譲りで、エンジンフード一体のフロントグリルは独立式だが、今のクルマに較べると遥かに控えめなデザイン。

インテリアも同様に非常にシンプルで、アンバー色の照明が入るメーターを眼前に据え、ステアリングホイールはエアバッグ内蔵の4本スポークタイプを採用した。またこの初代A4でもワゴンモデルのアバントが登場している。

アウディ A4(初代)アウディ A4(初代)

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. YURTの『シエンタ』用車中泊キットが大幅アップデート、生産体制見直しで8万円値下げも実現
  2. スズキ『エブリイ』ワゴンに試乗、商用車とどう違うのか…5月4日の過去記事
  3. 【スズキ ワゴンRスマイル 改良新型】誰が見ても可愛いといわれるように…開発責任者がそういう理由とは
  4. 初心者でもここまでできる! プロショップが提案するコスパ重視の音質アップ術[音を良くするコツをプロが指南]
  5. 自動車整備業、2024年度は445件が「消滅」 整備士不足、部品高騰が圧迫
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
  2. AI家電を車内に搭載!? 日本導入予定の新型EV『PV5』が大胆なコンセプトカーに
  3. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  4. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  5. BYDが「軽EV」の日本導入を正式発表、2026年後半に
ランキングをもっと見る