ポルシェ『タイカン』の“セカンドライフ”、使用済みバッテリーをエネルギー貯蔵システムに再利用

ポルシェがタイカンの使用済みバッテリー再利用して新エネルギー貯蔵システムを構築
ポルシェがタイカンの使用済みバッテリー再利用して新エネルギー貯蔵システムを構築全 3 枚

ポルシェは8月6日、ドイツ・ライプツィヒ工場に使用済みの『タイカン』の電池4400モジュールを再利用して構築された新たなエネルギー貯蔵システムを導入した、と発表した。

約2つのバスケットボールコートほどの大きさを誇るこのシステム。使われる電池は、プレシリーズおよび作業車両から取り外され、寿命の終わりに達した後、固定式エネルギー貯蔵システムとして再利用されている。

ポルシェの「セカンドライフ」コンセプトは、電動車両から取り外された高電圧電池を再利用し、資源を節約する方法を示している。このプロジェクトは、シュトゥットガルトに拠点を置くスポーツカーメーカーの環境・エネルギー管理部門から発案されたもので、ツヴィッカウ応用科学大学との共同で行われた実現可能性調査に基づいているという。

ポルシェがタイカンの使用済みバッテリー再利用して新エネルギー貯蔵システムを構築ポルシェがタイカンの使用済みバッテリー再利用して新エネルギー貯蔵システムを構築

総容量は5メガワット、エネルギー内容量は10メガワット/h。システムは短期間で最大20%の過負荷で運転可能で、4400個のバッテリーモジュールは4つのバッテリーコンテナに分けられている。これらのモジュールは、試験車両の日常的な厳しい作業に使用されたもので、技術的な変更なしにエネルギー貯蔵システムに組み込まれた。

このシステムは、工場の太陽光発電システムから生成された電力の一部を利用し、ピーク負荷時には負荷を削減する役割を果たす。また、電力市場においても重要な役割を果たし、ピークシェービングや電力網の安定化に寄与するという。

ポルシェは、2021年からツッフェンハウゼン、ライプツィヒ、ヴァイザッハの各拠点でカーボンニュートラルな生産を行っており、2017年からは再生可能エネルギー源からの電力のみを使用している。ライプツィヒ拠点では、バイオマスからの地域暖房も利用している。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  3. トヨタ RAV4 新型の競合は? 価格帯別にライバルを予想する
  4. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  5. メルセデスベンツ『ウニモグ』、低床仕様登場…荷台高1200mm以下で作業効率向上
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  3. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る