「ターボ感覚」新型スクーターが話題に、ヤマハ『NMAX ターボ』がユーザーの心を掴んだ理由

『NMAX “TURBO”』納車引き渡し式に先駆けて7月に開催された試乗会の様子
『NMAX “TURBO”』納車引き渡し式に先駆けて7月に開催された試乗会の様子全 8 枚

ヤマハインドネシアモーター(YIMM)が6月に発表した新型プレミアムスクーター『NMAX “TURBO”(NMAX ターボ)』が、インドネシア市場で注目を集めているという。「ターボ」の名前から日本でも話題となったこのモデルの納車引き渡しセレモニーがジャカルタで開催された。

NMAX ターボは「Evolution:Fun Tech」をコンセプトに開発された新型プレミアムスクーター。“Fun Tech”に込められたのは、「TURBO」感覚による快適な運転体験を提供する最新のヤマハ電気式無段変速機(YECVT)技術の存在だ。搭載されるエンジンは、最新世代のBlue Core 155cc VVAエンジンで、最大出力11.3kW/8000rpm、最大トルク14.2Nm/6500rpm。エンジンそのものに過給機がついているわけではない。

インドネシアで発表された『NMAX “TURBO”』を筆頭にプレミアムモデルの販売が好調だというヤマハ発動機インドネシアで発表された『NMAX “TURBO”』を筆頭にプレミアムモデルの販売が好調だというヤマハ発動機

何が「TURBO」かというと、従来のCVTシステムに代わる最新のトランスミッション「YECVT(Yamaha Electric Continuously Variable Transmission)」だ。スピードを瞬時に加速させる機能が備わっており、これをTURBO感覚と呼んでいるわけだ。

YECVTには、Tモード(街乗り・通勤モード)とSモード(スポーツツーリングモード)の2つの走行モードを備える。運転特性がよりスムーズで燃費が良いTモード、レスポンスの良い加速が得られるSモードをステアリング左のモードボタンで切り替えることが可能となっている。さらにTURBOモードを使用することでハンドルの下に配置された「Yシフト」機能も使用が可能になる。

ヤマハ NMAX “TURBO”(インドネシア)ヤマハ NMAX “TURBO”(インドネシア)

Yシフトは3段階で加速レベルを変更することが可能で「従来とは異なる運転感覚を提供する」という。前の車を追い越したいときや坂道を越えるとき、タンデム走行などの操作に適しているという。また、加速時だけでなく、下り坂やコーナー進入時の減速にも使用できるため、スポーティなライディングにも貢献しそうだ。ヤマハの社内テスト結果によると、TURBOモードを使用することで、先代NMAXと比較して200mの距離をより速く加速でき、その距離差は9.2mだったという。

NMAX ターボにはエンジン関連の装備のほか、デュアルチャンネルABS、トラクションコントロールシステム、リアサブタンクサスペンション、ワイドトレッドチューブレスタイヤも装備。デュアルプロジェクターを備えたフルLEDヘッドライトやスマートフォン連携が可能なマルチインフォテインメントディスプレイなど、見た目にも機能的にもプレミアムな装備を満載している。このあたりがインドネシアの消費者の心を掴んでいるといえそうだ。

ジャカルタで開催された『NMAX “TURBO”』の納車引き渡し式の様子ジャカルタで開催された『NMAX “TURBO”』の納車引き渡し式の様子

セレモニーに参加したアリ・イムランさんは、NMAX ターボを購入した理由を「発売されてからすぐに興味を持ち、このバイクが欲しいと思っていました。また、TECH MAX ULTIMATEタイプ(パフォーマンスダンパーを装着した上位モデル)には新しい技術や機能が搭載されているので、当然それらのメリットを活かして今までとは違う体験をしてみたいと思っています」と話す。

NMAX ターボは5つのバリエーションを展開。各モデルのラインアップとカラー、現地価格は以下の通り。

・NMAX “TURBO” TECH MAX ULTIMATE(マグマブラック):4525万ルピア(約42万円)
・NMAX “TURBO” TECH MAX (マグマブラック):4325万ルピア(約40万円)
・NMAX “TURBO”(マグマブラック、エリクサーダークシルバー):3775万ルピア(約35万円)
・NMAX NEO Sバージョン(ダルブルー、レッド、ブラック、ホワイト):3370万ルピア(約31万円)
・NMAX NEO(ダルブルー、レッド、ブラック、ホワイト):3270万ルピア(約30万円)

ヤマハ NMAX “TURBO”(インドネシア)ヤマハ NMAX “TURBO”(インドネシア)

《レスポンス編集部》

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