マツダのロータリーエンジン車、60年の歴史をたどる

コスモスポーツ試作車(1964年)
コスモスポーツ試作車(1964年)全 14 枚

「未来のエンジン」とも称され、世界中のメーカーが研究開発を進めたロータリーエンジン。しかし、技術的な課題も多く、多くのメーカーが撤退する中、マツダはその課題を克服し、ロータリーエンジン車を量産する世界で唯一のメーカーに成長した。

【画像全14枚】

三樹書房は『ロータリーエンジン車 マツダを中心としたロータリーエンジン搭載モデルの系譜』を刊行した。本書は、ロータリーエンジン搭載マツダコスモ試作車発表から60年を迎えたことを記念し、日本が誇る技術であるロータリーエンジンの搭載モデルについて、マツダを中心に紹介する。

マツダでもロータリーエンジンの生産は一時途絶えたが、2023年に『MX-30 Rotary-EV』の発電用エンジンとして復活させた。本書ではその足跡を、世界の各メーカーの取り組みも含めて、約500点の写真・図版を収録して詳細に解説する。

ロータリーピストンのアイデアは、1588年にイタリアのラメッリが考案した揚水ポンプにはじまる。その後、蒸気機関やガソリンエンジンなどでもロータリーピストンを用いた機関が試みられたが、ガスシールをはじめとする技術的な難しさが多く、連続回転内燃機関としてのロータリーエンジンは実用化に至らなかった。

フェリックス・バンケル博士(1960年)フェリックス・バンケル博士(1960年)

約60年前、レシプロエンジンに取って代わるのではないかといわれた画期的なエンジンが登場した。フェリックス・バンケル(ヴァンケル)が発明し、ドイツのNSU社の協力で開発されたロータリーエンジンである。NSU社への技術提携の申し込みは、世界各国から100社におよび、日本だけでも34社を数えた。

しかし1973年の第1次石油ショックにより、ほとんどの自動車メーカーが予定していた発売計画や開発計画をキャンセルした。ガソリン価格の高騰と供給不安が、当時は燃費が悪かったロータリーエンジンの息の根を止めたのである。市販されたクルマはマツダを除くと、短期間販売されたNSUとシトロエンだけであった。

マツダMX-30ロータリーEV(2023年)搭載のローターマツダMX-30ロータリーEV(2023年)搭載のローター

本書は、2011年刊行の同書の内容を再確認し、2023年に発売されたマツダMX-30 Rotary-EVの情報などを追加収録、カバー装丁を一新して刊行する増補二訂版だ。

『ロータリーエンジン車』
マツダを中心としたロータリーエンジン搭載モデルの系譜
著者:当摩節夫
発行:三樹書房
体裁:B5判・上製・172頁(カラー104頁)
定価:4950円(本体価格4500円+税10%)
発売:2024年8月10日

目次抜粋
ロータリーエンジン車の歴史
第1章 ロータリーエンジンフィーバー
第2章 ロータリーエンジンをモノにしたマツダの苦闘
第3章 マツダのロータリーエンジン車
カタログでたどる ロータリーエンジン車
第4章 メーカー各社が挑戦したロータリーエンジン車
第5章 マツダのロータリーエンジン車
ロータリーエンジンの歴史年表
マツダロータリーエンジンの変遷
マツダロータリーエンジン車車種別生産台数
マツダのロータリーエンジン搭載車仕様一覧
ロータリーエンジン関係受賞一覧
マツダロータリーのル・マン挑戦の戦歴
モータースポーツの歴史

『ロータリーエンジン車』『ロータリーエンジン車』

《レスポンス編集部》

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