今見ても未来的すぎる…70年製のランチア、米ペブルビーチ「ウェッジ・コンセプトとプロトタイプ」部門で優勝

ランチア・ストラトスHFゼロ
ランチア・ストラトスHFゼロ全 3 枚

ランチアは8月20日、1970年製の『ストラトスHFゼロ』が、2024年の「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」でクラス優勝を果たした、と発表した。このコンセプトカーは、1971年に登場した伝説的なランチア『ストラトス』の基礎となり、未来のランチアモデルにも影響を与えているという。

第73回ペブルビーチ・コンクール・デレガンスは、イタリアの「ヴィラ・デステ」やフランスの「シャンティイ」と並ぶ自動車エレガンスの祭典。このイベントは、毎年数千人のクラシックカーと最新モデルのファンを世界中から引き寄せる「モントレー・カー・ウィーク」のハイライトだ。今年は58か国から200台以上の貴重なヴィンテージカーが参加した。

ランチア・ストラトスHFゼロランチア・ストラトスHFゼロ

1970年製のランチア『ストラトスHFゼロ』は、米国のコレクターが所有しており、「ウェッジ・コンセプトとプロトタイプ」部門で優勝した。この未来的な車は、イタリアデザインの傑作であり、ランチア『ストラトスHF』の基礎となった。ランチアのデザイン史において重要な役割を果たし、現在の新型『イプシロン』の円形テールライトにもその影響が見られる。

ストラトス・ゼロ・プロトタイプは、1970年のトリノモーターショーで初公開。ヌッチオ・ベルトーネがマルチェロ・ガンディーニのデザインに基づいて製作した。全高850mmのこの車は、2000年に完全な修復を受け、元のブロンズ色に戻された。前部には55Wの電球が並び、後部には84個の小さな電球が配された。インテリアは、ほぼ水平なシートや左側に移動したメーターパネルが特徴だ。115hpの1.6リットルV4エンジンと中央のデュアルテールパイプ排気システムが、このプロトタイプのスポーティな精神を強調している。

ランチア・ストラトスHFゼロランチア・ストラトスHFゼロ

1971年に登場したランチア・ストラトスの最終版は、『ディーノ246フェラーリ』のV6エンジンを搭載し、未来的なウェッジシェイプをまとう。前部は鋭く、傾斜したフロントガラスが前ピラーを包み込み、側窓に続いている。車内には2つのシートとヘルメット用のコンパートメントがあり、ラリー用に設計されている。ランチア・ストラトスHFグループ4は、モンテカルロラリーで3連覇し、1975年と1976年のコンストラクターズ・ワールドタイトルを獲得している。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  2. これで公道走行可能だと? BMW『M2 トラック・パッケージ』がニュルに出現!
  3. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  4. クラシックな雰囲気が人気! ダムドの『ハイゼット/アトレー』向けカスタムボディキットに新作アイテム3点が登場
  5. 「復活まじうれし!」「全色欲しい」新型スズキ『GSX-R1000』発表に、SNSは話題沸騰!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る