7月の世界生産、トヨタ、日産など5社が前年割れ、中国で苦戦響く[新聞ウォッチ]

7月の世界生産、トヨタ、日産など5社が前年割れ、中国で苦戦響く…写真はトヨタが中国で販売するEV『bZ4X』
7月の世界生産、トヨタ、日産など5社が前年割れ、中国で苦戦響く…写真はトヨタが中国で販売するEV『bZ4X』全 2 枚

トヨタ自動車など国内の乗用車メーカー8社の2024年7月の世界生産が、3か月連続の前年割れとなったという。各社が公表した台数を集計したもので、産経や日経などが「車8社、世界生産が微減」などと取り上げている。

それによると、8社の7月の世界生産は前年同月比0.7%減の201万5142台。中国で電気自動車(EV)に強みを持つ現地メーカーとの競争激化により販売が低調となったことで、トヨタ、日産、スズキ、三菱自動車、スバルの5社が前年実績と比べてマイナスだったという。

このうち、日産の落ち込みが最も大きく12.5%減の23万7462台。中国や米国での苦戦が大きく影響したようだ。「日産は中国の国有企業との合弁会社を通じて運営していた常州工場(中国江蘇省)を6月に閉鎖し、同国の生産能力を約1割減らしている」(日経)と指摘。

中国では同国最大手の比亜迪(BYD)を筆頭に、安価な中国ブランド車が販売を増やしており、「日本勢のシェアが高い東南アジアでもシェアを伸ばしている」(日経)とも伝えている。

その中国のBYDについては、きょうの毎日が総合面の「追跡」という企画記事で、同社が広告主の「俳優の長澤まさみさんが自動車を背に『ありかも』と呼び掛けるテレビコマーシャル(CM)が話題になっている」と掲載。

「日本でなじみのないメーカーがどうして日本の人気俳優をCMに起用したのか。中国のEV大手の日本進出の狙いはどこにあるのか」などを追及しつつ、「国内普及に『トヨタの壁」などと、日本ではEVの普及が思うように進んでいない背景などをわかりやすく分析しているのが興味深い。

2024年8月30日付

●トヨタ鋼材卸値下げへ、今年度下期、原材料安影響か(読売・8面)

●日鉄13億ドル投資発表、対USスチール買収円滑化狙う(読売・8面)

●台風10号トヨタ全工場きょうも停止 、三菱自も岡山で(読売・8面)

●自動車保険の現場から(中)、「蜜月」の代償損保へのしっぺ返し (朝日・6面)

●三菱重工爆破50年「爆風の直撃受け床に」爆弾テロ被害書き残した元社員(朝日・30面)

●追跡、日本進出EV潜在客狙う、中国大手「ありかも」CM話題、国内普及に「トヨタの壁」(毎日・2面)

●車8社世界生産が微減、7月、中国で販売低迷(産経・10面)

●大人が育てる玩具市場、東京おもちゃショー開幕(日経・15面)

●スバル、荷降ろしは自社で「24年問題」対応、工場から改革、ドライバー負担減、荷待ち時間も短く(日経・16面)

《福田俊之》

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