EVとV2X活用、停電時でも機械式駐車場を稼働できる 実証実験で成果

東京電力と新電元工業の実証実験。停電時でもEVとV2X活用で機械式駐車場を稼働することに成功
東京電力と新電元工業の実証実験。停電時でもEVとV2X活用で機械式駐車場を稼働することに成功全 3 枚

新電元工業は9月3日、東京電力グループとの協働により、EVの放電機能を活用した機械式立体駐車場の稼働実証試験に成功した、と発表した。

【画像全3枚】

この実証試験は、都市部で広く利用されている機械式立体駐車場が、停電時に車両の出庫が困難になるという課題に対処するために行われたもの。新電元工業が開発した10kW出力V2Xシステム実証機を用いて、EVから機械式立体駐車場への三相電力供給を実現し、停電時でも駐車場の稼働と車両の出庫が可能であることを実証した。V2X(Vehicle-to-everything)とは、車両とさまざまな機器とがデータ通信や電力充放電によって連携する技術を指す。

今回の実証試験では、三相動力の機械式立体駐車場およびEV車両と、新電元工業が開発したV2Xシステム実証機(EV充放電器)を接続連携し、EV放電電力による動力負荷駆動の試験を実施した。結果、最大負荷時においても約3kVAもの大電力をEV電池から供給し、機械式駐車場の駆動に成功した。

この実証試験に用いた機械式立体駐車場はパレット型で、格納車両を上下左右に搬送できる機構のため同規模の設備の中で特に電力負荷が高いとされる。今回の試験により、他方式の機械式立体駐車場でも充分に駆動可能な見込みが得られた。

停電時でもV2X装置を起動できる「ブラックスタート」については、災害時の柔軟な運用に備えて2方式の機能を搭載し、それぞれ稼働実証を行った。方式の一つは、起動用電源を充放電コネクタから取得する方法であり、一部の対応車種で実施可能だ。

もう一つの方式として、充放電コネクタからの起動電源取得に対応していない車種の場合には、EVのシガーソケットから起動用の制御電力を取得する回路機能を搭載することでシステム起動を可能にしている。

新電元工業は、この研究成果を通じて、EVのポテンシャルを最大限に活用し、災害時のモビリティ運用を迅速に復旧できる強靱な都市インフラの構築に貢献することを目指している。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサス『RX』大幅改良へ、新デザイン判明!…フロント刷新&内装進化
  2. ブリヂストン、新スタッドレス『ブリザック アイスピーク』9月1日発売、氷上・雪上性能&摩耗ライフ向上
  3. 日産『ノート』フルモデルチェンジへ、日産復活の切り札となるか?…土曜ニュースランキング
  4. マツダ『RX-7』後継は2027年前後か、ロータリースポーツ復活に現実味
  5. 次期『GR86』は大転換! トヨタが開発を主導、300ps級ハイブリッドFR誕生か?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. AIDVの開発にもAIを活用、日産がプラットフォームをデモ…AWS Summit Japan 2026
  2. FORVIA HELLA、12Vリチウムイオン電池パック発表…鉛蓄電池より約20%軽量化
  3. 2107馬力のハイパーEV、リマック『ネヴェーラR』に「ファウンダーズエディション」…特別な顧客向けの10台は発表前に完売
  4. 中国サプライヤーが日本市場へ本格攻勢、“長期戦略”と“チャイナスピード”両立する「DESAY SV」次の一手とは
  5. なぜ?テスラ・BYD・ハイブリッドを選ぶのか、日本の BEV ユーザーのリアル…国際経済研究所 小林浩氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る