公園や塾への移動に「こどもMaaSサービス」つくば市で実証へ、低速自動運転モビリティを利用

低速自動運転モビリティ「YADOCAR-i(ヤドカリ)ドライブ」
低速自動運転モビリティ「YADOCAR-i(ヤドカリ)ドライブ」全 1 枚

茨城県つくば市、東海クラリオン、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9月18日、こどもの安全な移動を支援する「こどもMaaSサービス」の可能性調査事業に関する協定を締結し、実証実験を行うと発表した。

こどもMaaSサービスとは、低速自動運転モビリティを利用して、こどもや保護者の外出を支援する移動サービスを指す。

実証実験は2024年9月30日から10月9日まで、つくばセンター地区で実施される。使用される低速自動運転モビリティ「YADOCAR-i(ヤドカリ)ドライブ」は、公共交通機関と距離の離れた公園や行楽スポットを結ぶ新たな移動手段として、またこどもが単独で習い事や学習塾に移動できる手段としての価値を提案する。

つくば市は2022年にスーパーシティ型国家戦略特別区域に指定され、「つくばスーパーサイエンスシティ構想」を策定。住民のつながりを活かし、先端技術とサービスを社会実装することで、多様な幸せをもたらす都市の実現を目指している。こどもMaaSサービスもその一環として、子育て世代向けに低速自動走行モビリティの社会実装を目指している。

東海クラリオンとJAXAは、2023年6月から「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」の枠組みで、衛星測位技術を活用した「後のせ自動運転システム“YADOCAR-iドライブ”」に関する共創活動を行っている。

今回の実証実験では、つくばセンター地区のペデストリアンデッキでこどもを乗せて自動走行(レベル2)を行う。同時に、JAXAが研究開発するセンチメータ級測位補強信号「MADOCA-PPP」を適用し、測位の精度向上と高速化を実証する。

低速自動運転モビリティは、地域内の新たな移動手段として、過疎地域での高齢者の外出促進や観光地の周遊など、地域一体となった魅力づくりと経済活性化を目指している。つくば市でも2~3年後の導入を見据えた実証実験が進められている。

《森脇稔》

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