トヨタ、プロエースMAXで欧州の大型商用バン市場に参入…マルチパスウェイも

トヨタ プロエースMAX(IAAトランスポーテーション2024)
トヨタ プロエースMAX(IAAトランスポーテーション2024)全 16 枚

トヨタは独ハノーバーで開催中の「IAAトランスポーテーション2024」に、大型商用バンの新型、『プロエースMAX』を展示した。このモデルでトヨタは欧州の大型商用バン市場に初めて参入し、「トヨタプロフェッショナル」の商用車ラインナップを完成させた。

トヨタの大型商用バン、新型『プロエースMAX』

◆パワーもボディも選べてカスタムも

プロエースMAXには、WLTPサイクルで420kmの航続を持つバッテリー電動パワートレインが設定されている。また、120~180hpのターボディーゼルエンジンも選択可能だ。トランスミッションはマニュアルまたはオートマチック。

ボディは高さと長さの異なる6つのバリエーションがある。乗員キャブ、チッパー、ドロップサイドバージョンなど、工場ラインでのカスタマイズオプションも多数用意されており、プラットフォームキャブやシャーシキャブも選択可能だ。

プロエースMAXは、2024年9月から市場導入予定だ。

◆すべてのお客様にモビリティソリューションを提供

トヨタモーター・ヨーロッパのトム・フックス副社長は9月16日、IAAトランスポーテーション会場での記者会見で「トヨタ自動車のビジョンである『すべてのお客様にモビリティソリューションを提供し、誰一人取り残さない』という考えは、商用車ラインナップにも当てはまる」と述べた。

トヨタ商用車は2023年、欧州で14万台を売り上げ、市場シェアは5.7%に達したが、重量級セグメントへの提供が不足していた。このセグメントは商用車市場の約30%を占めている。プロエースMAXの導入により、トヨタはこのギャップを埋めることをめざす。

フックス副社長は、「トヨタは、ヨーロッパでの商用車市場シェアを7%に拡大し、年間販売台数18万台を目標としている」と言う。そのために、強力で競争力のある製品ラインナップ、顧客サポート、市場をリードする商用車サービスと専門知識、そして欧州全域にトヨタプロフェッショナルセンターを展開する計画だと明かす。

◆バッテリー電気自動車と燃料電池電気自動車の展開

また、トヨタはカーボンニュートラルに向けた「マルチパスウェイ」戦略を展開しており、内燃機関、マイルドハイブリッド、バッテリー電気自動車と、パワーユニットの幅広い選択肢を提供している。特にバッテリー電気自動車は、全トヨタ車のうちの販売比率が10%に達しており、これは欧州市場全体でのバッテリー電気自動車の比率を上回っている。

次のステップとしてトヨタはすでに、『ハイラックス』のバッテリー電気自動車および燃料電池電気自動車のプロトタイプを発表しており、「今後、中型および大型商用車で同様のソリューションも検討している」とフックス副社長は語った。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
  3. メルセデスベンツ『Cクラス』次期型を予告、光る大型グリル採用…初のEVも設定へ
  4. 「妄想が現実になった」トヨタがAE86のエンジン部品を発売へ…「復刻だけじゃない」その内容に驚きの声
  5. 【ジープ レネゲード eハイブリッド 新型試乗】レネゲード、ここにいよいよ極まれり…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る