【BYD シール 新型試乗】乗るほどに、クルマに身体が馴染んでいく…島崎七生人

BYD シール。AWDで575km、RWDなら一充電で640km走る
BYD シール。AWDで575km、RWDなら一充電で640km走る全 18 枚

(決してこれ見よがしなスタイルではないが)やはり独特の空気感を漂わせているためか、試乗中、街中で目敏くのこのクルマを見つけた人からしばしば声をかけられた。「どうですか? よさそうですね」。なかなかの関心度の高さが伺えた。

【画像全18枚】

BYDが『ATTO3』、『ドルフィン』に続く、日本市場向けに投入したモデルの第3弾がこの『シール』。紙のカタログを開くと「すべてを叶えるe-スポーツセダン」とあり、BYD自身も、この期に及んでただのBEVにあらず、知的にクルマを走らせる楽しみを味わってくださいな……と訴求している。

◆乗るほどに、クルマに身体が馴染んでいく

BYD シールBYD シール

そこでシールのある日常を過ごしてみた。すると乗るほどに、クルマに身体が馴染んでいくのを実感した。

全長×全幅は4800mm×1875mm、ホイールベースは長く2920mm、最小回転半径はカタログ値で5.9m。ざっとドイツDセグメントのセダンをやや上回るサイズ感だが、低速で電動パワーステアリングが人により僅かに重めに感じるかも知れないと思えるものの、いわゆる取り回しのいいセダンの部類なのは間違いない。

なお手狭な場所などでクルマの周囲を俯瞰の映像で見せてくれるのは最近よくあるが、たとえばバンパーコーナーから塀まで“60cm”などと表示が入るのは目安にできて親切だ。

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センターコンソールの始動ボタンを押し、ボルボを連想させるクリスタルの電動シフトレバーを操作すればシールは走り出す。インパネまわりはデザイン上の大胆な曲線の使い方がやや独特だが、これもすぐに目に慣れた。

中央の15.6インチタッチスクリーンは電動回転式で横から縦にも変えられるが、このあたりは好み次第。装備、アメニティは充実しており、とくに前2席にベンチレーション(とヒーター)が備わる点は、まだ猛暑の中での試乗だったため、暑がりな(寒がりな)家内には大好評だった。

ついでながらSUVの試乗に慣れた我が家の乗り心地・NVH評価担当のシュン(柴犬・オス・2歳半)も、低めに座れる(“フセ”の姿勢でいられる)乗車ポジションが馴染めたようだった。

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◆軽快なRWDとなめらかなAWD

いわゆる走りやクルマの挙動は素直で自然だ。RWD(車重:2100kg)とAWD(同:2210kg)とでは軽快な前者と、終始(山道、高速、街中などすべて)なめらかな後者とで味わいの違いがあり、筆者は個人的にAWDの味わいが好みだ。もちろんもうひとつの“終始”は、モーターらしいなめらかなパワー感ということと、EV特有のメカ音が走行中のいかなる場面でもまったく気にならないこと。

カタログ値の一充電走行距離はAWDで575km、RWDなら640kmだが、このくらいであればICE車同等とは言わないまでも“気持の余裕”を持って乗っていられることはBEVオーナーなら先刻ご承知のことだろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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