トヨタ、北米でのEV戦略見直し、初の生産開始を2026年に延期[新聞ウォッチ]

レクサスが市販を予定しているEVのコンセプト「LF-ZC」(ジャパンモビリティショー2023)
レクサスが市販を予定しているEVのコンセプト「LF-ZC」(ジャパンモビリティショー2023)全 4 枚

トヨタ自動車が、北米で電気自動車(EV)の生産計画を見直すそうだ。当初は2025年からケンタッキー州の工場でEV生産を開始する予定だったが、北米初となるその稼働時期をを数カ月程度遅らせて2026年前半にずれ込む見通しとしている。

また、北米で現地生産する車種も減らす方針で、2030年までに北米で生産する計画だった高級車ブランド「レクサス」のSUVの新型EVは、一部を日本からの輸出に切り替えるという。

日本の自動車メーカーで北米のEV生産計画の先送りが明らかになるのは初めてとみられるだけに、きょうの日経が1面準トップで「トヨタ、北米EV生産延期」とのタイトルで「世界有数の自動車市場の北米でEV販売が減速するなか、戦略を転換する」などと報じている。

日経によると、トヨタはEVの世界販売台数を26年に150万台とする計画を公表していたが、生産台数を100万台程度とする計画を部品メーカーに伝えたという。北米生産の延期もその一環とみられ、背景には米国のEV市場の販売が減速していることに加え、主力とするハイブリッド車(HV)の需要が想定以上に強いこともあるとしている。

ただ、トヨタは延期の理由として「品質向上につなげるため一定の期間が必要になったため」としており、北米市場でEV需要が鈍化していることとは「関係がない」と説明しているという。

このため、産経などは「トヨタ、米EV生産開始2026年に、品質を確保」などと取り上げており、延期は延期でも日経の「北米市場でのEV販売減速」が背景にあるようなニュアンスの違いを微妙に伝えているのが興味深い。

2024年10月4日付

●閣僚に聞く、武藤容治経済産業相 脱炭素電源国力を左右(読売・2面)

●社説、EV用電池、国内生産基盤の着実な強化を (読売・3面)

●テスラ、EV販売6%増、3四半期ぶり、米欧では伸び悩み(読売・8面)

●石破内閣支持46%、小選挙区投票先、与党25%、野党26%、本社世論調査(毎日・1面)

●日産10万台、ホンダ9万台リコール (産経・20面)

●ホンダ系、ドラレコ24万個改善対策 (産経・20面)

●トヨタ、北米EV生産延期、26年前半に、SUVは日本から輸出 (日経・1面)

●保護主義が招くEV不況、中国勢突出摩擦生む、安い電池作れず、排除裏目 (日経・3面)

《福田俊之》

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