[サウンドユニット・選択のキモ]スピーカー編…狙うべき価格帯は?

6万円台の市販スピーカーの一例(モレル・マキシモ ウルトラ 602 HE MKll<税抜価格:6万8000円)。
6万円台の市販スピーカーの一例(モレル・マキシモ ウルトラ 602 HE MKll<税抜価格:6万8000円)。全 3 枚

当連載では、愛車のサウンドシステムをアップグレードしたいと思ったときに役立つ製品情報を、多角的に発信している。現在は、スピーカー選びの勘どころを解説している。今回は、「狙うべき価格帯」について説明していく。

◆スピーカーは仕組みがシンプル。ゆえにかけたコストが性能に直結しやすい!

市販スピーカーは、ピンからキリまである。手軽なものは1万円台からあり、高級モデルともなると100万円を超えてくる。さて、その中からいくらくらいのモデルに狙いを定めれば良いのだろうか……。

ちなみにスピーカーの性能は、ある程度価格に比例する。もちろん音の良さは数値では表せないので、価格が倍になったからといって音の良さも倍になるというものではないのだが、価格が高くなるほどにある程度性能も上がっていく。

というのもスピーカーは、使用する素材の質を上げたり強度やパワーを高めたり、組み上げの精度にこだわったりしていくと、それらがダイレクトに音に効く。仕組みがシンプルなだけに、かけたコスト(投じた物量)が性能の良し悪しに直結しやすいのだ。もちろん好みもあるので価格がすべてではないが、例えば1万円のモデルと10万円のモデルとでは、絶対的な差が歴然として現れる。

6万円台の市販スピーカーの一例(フォーカル・PS 165 FSE<税抜価格:6万5000円)。6万円台の市販スピーカーの一例(フォーカル・PS 165 FSE<税抜価格:6万5000円)。

◆お薦めは、最廉価モデルに対して1グレード、2グレード上のスピーカー!

なので低価格帯の製品ほど、ちょっとした価格差が大きな性能差となって現れやすい。例えば1万5000円のモデルと3万円のモデルとでは価格が倍違うので、性能差もそれなりに開く。金額的には1万5000円の差だが、その差が大きくものをいう。そして6万円の製品ともなるとそこからさらに倍の価格差となるわけなので、ここでも一段と性能差が開く。

ちなみに1万円台のモデルでも純正スピーカーと比べるとかけられているコストの差が大きく、結果、交換すれば確実に音は良くなる。

しかしもう少し予算を投じられるのであれば、お薦めなのはそれよりも少し上のグレードのモデルだ。なので「カーオーディオ・プロショップ」に行くと、3万円台から6万円台くらいのモデルを薦められることが多くなる。せっかくお金をかけるのだから、そして専門店の門を叩くのだから、より大きな満足度が得られた方がユーザーにとってメリットとなるからだ。

6万円台の市販スピーカーの一例(カロッツェリア・TS-V173S<税抜価格:6万円)。6万円台の市販スピーカーの一例(カロッツェリア・TS-V173S<税抜価格:6万円)。

◆ハイエンドモデルともなるとさらに性能がアップする。しかし…

そしてもちろん、ハイエンドと呼ばれる範疇のモデルにまで手を伸ばせれば、一層高性能なスピーカーを手にできる。しかし、製品代に加えて取り付け費用もかさんで来がちで、総コストのアップ率も高くなる。スピーカーはコストが注がれることにより筐体が大型化することが多く、例えばミッドウーファーはドアの内張りパネル内に収まらない可能性が高まり、そうなるとパネルの改造が必要となるからだ。そうであることは、頭の中に入れておきたい。

で、そうなるのはいくらくらいのモデルからかというと、1つの目安は「10万円」だ。車種によってドアパネル内のクリアランスが異なるので一概には言えないが、10万円を超えてくると簡単には取り付けられないモデルが増えてくる。

なお、「カーオーディオ・プロショップ」に行くとさまざまなモデルの試聴ができる。いくつかのモデルの音を聴いてみると、価格差によって性能の違いが出ることを実感できる。まずは1度、体験してみることをお薦めしたい。

今回は以上だ。次回もスピーカー選びに役立つ情報を開示する。お楽しみに。

《太田祥三》

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