車両内外装部品の開発から生産までを手がけるしげる工業が、10月15日から18日に開催された「ジャパンモビリティショー ビズウィーク2024(Japan Mobility Show Bizweek 2024)」に出展。HMIの新たなステージを見据えた取り組みやサスティナブル活動をアピールした。
次世代のコクピットを見据えた開発を加速
しげる工業の根幹を支える分野であるクルマの内装開発から生産まで。そこで新たに取り組みをスタートさせるきっかけとして狙ったのが今回のショー出展だった。“車両操作系で、新たなHMIを実現する”として、次世代のコクピットを見据えた開発を加速させている。クルマの内装がますます電気化・デジタル化する中、快適な室内居住空間を作るためにはどうすれば良いのか、そんな思いを自社が持つ技術に加えて、電気、電子、照明系技術を持つ他社との連携でさらに高めていきたいとしている。
例えば、従来のコクピットの照明は明確に見えること、使いやすさや確実性が求められた。しかし自動運転でコクピットの役目が変わると、“照明で落ち着きを表現する”など車載の照明に求められる目的も変化し多彩になっていくものと考えられる。同社では従来のコクピットという概念から、車内を居住空間・リビングであると置き換え開発を実施している。またドライバーをセンシングする技術もますます必要性が高まっていき、スイッチなどの操作系に求められる変化にも対応していく必要に迫られる。それぞれの分野でパートナーを募り、自社の持つ開発から生産までの強みを生かした次世代コクピットを協業によって作り上げていくことを目指している。

内装材を使用したグッズの数々
しげる工業のブースでもうひとつの柱となったのは「SD BASE」と呼ばれるアウトドアブランドだ。この取り組みの特徴はクルマの内装に用いられている素材を利用している点。具体的には、これまで廃棄されていた端材を使うアップサイクルによってバッグなどのアウトドアグッズを製造しているのだ。