スズキは10月23日、インドで新たなバイオガス生産プラントを設置する基本合意を締結した、と発表した。
スズキの100%子会社であるSuzuki R&D Center India Private Limitedを通じて、インドの全国酪農開発機構(NDDB)とともに、新たに2つの乳業組合とバイオガス生産プラントの設置で基本合意に至った。
この合意は、NDDBの創立60周年記念式典において締結された。式典には、アミット・シャー内務大臣やラジブ・ランジャン・シン水産畜産酪農大臣も臨席し、プロジェクトへの期待を示した。
今回の合意は、グジャラート州アナンドのAmul DairyとメーサナのDudhsagar Dairyとの間で結ばれた。これにより、スズキはグジャラート州におけるバイオガス事業をさらに拡大することになる。
スズキはすでに、NDDBとグジャラート州バナスカンタ地域の乳業組合Banas dairyとともに、5つのバイオガス生産プラントの設置に取り組んでいる。これらのプラントでは、牛糞を原料とした自動車用燃料の製造販売を行う予定だ。
式典に出席したスズキの豊福健一朗常務は、「新たなパートナーとバイオガス事業の普及に向け取り組めることを大変うれしく思う」と述べ、さらに「スズキは、今後もグジャラート州をはじめ、インド各地にバイオガス事業を拡大し、適所適材なカーボンニュートラル社会の実現に向けて取り組んでいく」と意気込みを語った。
このプロジェクトは、インドにおける再生可能エネルギーの普及と、自動車産業のグリーン化を同時に推進する取り組みだ。バイオガスは、有機物の発酵によって生成される再生可能エネルギーであり、温室効果ガスの削減に貢献する。