「これは安い!」コスパ重視! サーキットも街乗りも楽しめるスポーツタイヤ~カスタムHOW TO~

「これは安い!」コスパ重視! サーキットも街乗りも楽しめるスポーツタイヤ~カスタムHOW TO~
「これは安い!」コスパ重視! サーキットも街乗りも楽しめるスポーツタイヤ~カスタムHOW TO~全 1 枚

タイヤはクルマを買った時からついてくる純正タイヤもあるが、アフターパーツとしても様々な種類が販売されている。その中でも近年注目を集めているのがスポーツタイヤのカテゴリーだ。

これまでハイグリップラジアルタイヤ、Sタイヤなどが存在していたが、そこに新たな立ち位置のタイヤが増え、様々なニーズに応じられるようになってきた。

◆スポーツタイヤはハイグリップ一択なのか!?

まずスポーツ系タイヤではメインストリームと言われているのがハイグリップラジアルタイヤだ。基本的なコンセプトは各社ともに同じで、スポーツタイヤとしての性能が基本としてあり、高いグリップを発生するサーキット走行にも対応。

サーキットでも高いグリップと耐摩耗性を発揮してくれる。だが、街乗りでもそれなりに静粛性も高く、排水性も高く、ウェット路面でも問題なく使用できる。

その対抗として長年存在しているのがSタイヤと呼ばれるもの。こちらはサーキット走行をメインとしてサーキットで最大限グリップが発揮できるようにできている。セミレーシングタイヤとも呼ばれる。

そのため、街乗りでの静粛性は決して良いとは言えず、溝も大きな溝が数本入っているだけなので、普段乗りのウエット路面などは決して得意とは言えない。立ち位置としては、サーキット走行をメインとしてギリギリストリートでも使用できるといった具合だ。

◆今注目のハイグリップラジアルってなに?

そして、近年増えているのがそのハイグリップラジアルとSタイヤの中間的なタイヤ。レーシングラジアルタイヤなどとも呼ばれるものだ。

このカテゴリーはサーキット走行をメインとして、サーキットで最大のグリップを発揮できるようになっているが、それなりに溝の数もあり、街乗りも可能。ウエット路面でもそれほど問題はなく、サーキットの行き帰り位では十分に使えるので、サーキット走行をメインとしてクルマであれば普段から履きっぱなしにするという人も多い。

逆にハイグリップラジアルタイヤよりももっとストリート寄りの性能を持ったカテゴリーのラインアップも増えている。

こちらはサーキットも走れるスポーツタイヤといった立ち位置。ストリートレベルでは十分ハイグリップ。サーキットではハイグリップラジアルには及ばないが、耐摩耗性が高い。サーキット走行会なのどで何度も使って楽しめるのが魅力だ。またタイヤ自体の値段もハイグリップラジアルなどに比べて安いのでコストパフォーマンスが高い。

このカテゴリーでは長年アジアンタイヤがそのメインだったが、最近ではブリヂストンや横浜ゴムなどもラインアップがある。ブリヂストンではアドレナリンRE003などがこのカテゴリーのタイヤにあたる。サーキットでのベストタイムを求めるのではなく、たくさん走って練習をしたい人にはコストパフォーマンスが高くオススメできるカテゴリーだ。

◆サーキットの練習走行でオススメのタイヤはどれ?

ちなみにビギナーのサーキット走行の練習用タイヤというと、エコタイヤや低燃費タイヤなど普通のグリップの低いタイヤこそ練習になると言う人もいたが、このカテゴリーのタイヤでのサーキット走行はオススメできない。

理由はそもそもサーキットのような高負荷を想定してタイヤが作られていないので、タイヤが摩耗するのではなく、ブロックがちぎれて飛んでいってしまうことが多い。そうなるといくら安いタイヤでも1日の走行でボロボロになって交換が必要になることも多く、むしろコストパフォーマンスが高いとは言えない。

またサーキット走行時にグリップの低いタイヤは限界が低く、タイヤが滑りやすいので練習になると言う意見もある。確かにその側面もあるが、ドライビングミスが起きたときに、スライド状態からグリップを回復するのに時間がかかり、そのままクラッシュしてしまう例も多い。サーキット走行ビギナーの練習中の人にこそ、ある程度グリップの高い、セカンドブレードのラジアルタイヤなど がオススメである。

ちなみにいずれのタイヤもサーキット走行で熱が入るたびにゴムは硬くなっていってしまう。そのため何年も使えるものではない。どんどん硬くなり、本来のグリップを発揮できなくなってしまうので、サーキットに年に数回通うのであれば1年ごと位の交換がベスト。それ以上の期間となると溝は残っていても、タイヤ自体が熱によって硬く硬化してしまっているので、本来のグリップを発揮できず、不意にタイヤがロックしたりスピンしたりしやすくなる。

タイヤを温存するために普段乗りでは履かない人もいるが、むしろ普段乗りでも使ってサーキットに行った後、硬化したタイヤ表面は普段乗りで削り、またフラットな表面が出たところで、サーキットを走るのを繰り返して 比較的短いスパンで交換していくことをオススメしたい。

《加茂新》

加茂新

加茂新|チューニングカーライター チューニング雑誌を編集長含め丸15年製作して独立。その間、乗り継いたチューニングカーは、AE86(現在所有)/180SX/S15/SCP10/86前期/86後期/GR86(現在所有)/ZC33S(現在所有)。自分のカラダやフィーリング、使う用途に合わせてチューニングすることで、もっと乗りやすく楽しくなるカーライフの世界を紹介。

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