トヨタの内製電池メーカー、その役割とビジョンは…トヨタバッテリー 執行役員 車田正和氏[インタビュー]

トヨタの内製電池メーカー、その役割とビジョンは…トヨタバッテリー 執行役員 車田正和氏[インタビュー]
トヨタの内製電池メーカー、その役割とビジョンは…トヨタバッテリー 執行役員 車田正和氏[インタビュー]全 5 枚

来たる11月29日、オンラインセミナー「【池田直渡の着眼大局セミナー】第7回 トヨタバッテリーの出発 ~電池メーカーの使命~」が開催される。

セミナーに登壇するのは、トヨタバッテリー株式会社 執行役員 中国本部 本部長の車田正和氏。同社の前身であるプライムアースEVエナジーにおいて、おもに生産技術企画やDX改革を主導したキーパーソンだ。

モデレーターを務めるのは、自動車ジャーナリスト・自動車経済評論家の池田直渡氏。幅広いメディアで健筆をふるい、クルマのメカニズムと開発思想に対する深い洞察力を発揮している。

当日は、車田氏からのプレゼンテーションに加え、池田氏の視点を交えた議論の深堀りや、視聴者からの質問に答えるQ&Aセッションの時間も取られる予定。

参加に関する詳細はこちらから

セミナーは以下のテーマに沿って進められる予定だ。
1.トヨタバッテリーについて
2.トヨタグループの目指す姿と私たちの立ち位置
3.なぜマルチパスウェイなのか?
4.マルチパスウェイに対応するために必要なことは?
5.対談・質疑応答

セミナーの開催に先立ち、見どころを車田氏に聞いた。


トヨタグループにおけるトヨタバッテリーの役割とは

トヨタバッテリーは、初代『プリウス』の時から、トヨタ自動車のハイブリッド・電動化の世界戦略を支えてきたバッテリーメーカー、「プライムアースEVエナジー」を前身とする企業だ。ハイブリッド車(HEV)用のニッケル水素電池で世界トップクラスのシェアを持ちながら、近年ではリチウムイオン電池への移行や、バッテリーEV(BEV)およびプラグインハイブリッド車(PHEV)用のバッテリー生産にも乗り出している。

そして今年10月、トヨタの完全子会社化に伴い社名を「トヨタバッテリー」に変更し、トヨタ車のバッテリー内製化を進める中核企業として新たな一歩を踏み出した。

25年以上にわたって車載用バッテリーに特化し磨いてきた安全性と信頼性を生かし、“必要な時期に必要な量の電池を用意すること”を役割としている。

「カーボンニュートラルという目標を達成するためには、BEV、PHEV、燃料電池車(FCEV)、またカーボンニュートラル燃料車、水素燃料車など、様々な選択肢が必要となります。トヨタは、こうしたマルチパスウェイ戦略を推進しており、当社はそれに合わせた最適な電池を供給することが使命です。性能が高く、コストが安く、必要量を迅速に生産することで、トヨタグループ全体の電動化を加速させます」とトヨタバッテリー株式会社 執行役員 中国本部 本部長の車田正和氏は述べる。

トヨタが掲げる「マルチパスウェイ」へのサポートの一環として、トヨタバッテリーはグループ内で内製電池の供給を担い、トヨタのビジョンを最も近い立場から支える役割を果たす。

なお、トヨタグループの電池プレーヤーとしては、他にプライムプラネットエナジー&ソリューションズ(PPES)と豊田自動織機がある。

また、車田氏は、世界の環境政策についても触れた。各国のCO2排出規制は厳しくなりつつあるものの、目標達成の時期や基準は国ごとに異なり、電動車の導入方針も一様ではないと指摘する。さらに、再生可能エネルギーと火力発電の比率も国ごとに異なるため、「火力発電が主流の地域では、必ずしもBEVが最適解とは言えない」と述べる。

「電動化はあくまで手段であり、目的はカーボンニュートラルの達成です。そのため、 BEV、PHEV、FCEV、またカーボンニュートラル燃料/水素燃料電池車など、さまざまなアプローチを必要な地域・タイミングで提供することが大切。各国の状況に合わせて最適な電池を供給していきます」と、マルチパスウェイの重要性を強調した。

バッテリー進化の方向性

トヨタバッテリーは、HEVから始まった電動車の実用化を、当初から支え続けてきた企業だ。これまで積み重ねてきた実績を下記のように説明する。


《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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