車両データ活用の次なる市場は?…スマートドライブの事業戦略

スマートドライブ 代表取締役 北川烈氏
スマートドライブ 代表取締役 北川烈氏全 8 枚

11月26日、スマートドライブは11月13日に発表した2024年9月期決算についてのメディア説明会を開催した。その際、現状のコア事業に加えて次の市場を見据えた戦略についても一部が開示された。


スマートドライブのFO事業とAO事業

スマートドライブは、ドラレコやシガーソケットに挿して使う専用デバイスが収集する車両データをもとに、事業者向けの運行管理システムやソリューションを提供する(FO事業)会社だ。FO事業は、交通・運輸・旅客事業者などが主な顧客となる。同じベース技術とスキームを個人所有の乗用車に適用すれば、オーナーカー向けの各種コネクテッドサービス、レンタカー・シェアカー、保険会社のサービスプラットフォーム、あるいは車載アプリのプラットフォームにもなる(AO事業)。

スマートドライブの事業ポートフォリオ

2024年9月期決算では、売上高が21億7300万円(前年比プラス27%)。計画に対してはマイナス3%という業績となった。案件のずれによる減収はあったものの、営業利益は1億7500万円と発の通期黒字を達成した。第4四半期でみれば、主力のFO事業が前年比プラス27%、AO事業の売り上げが同プラス37%、リカーリング売り上げも同プラス32%だった。

AO事業の売り上げ増と契約社数のストックからリカーリングビジネスも安定してきたため、2024年に入ってから四半期ごとの黒字を計上している。

新規事業と海外展開

スマートドライブでは、FO事業、AO事業について「コネクテッドカーと非コネクテッドカーをつなぐ」(代表取締役 北川烈氏)ビジネスとして、事業者や自動車メーカーのDXを支援してきた。その背景にあるのが、車両データの収集プラットフォームとその分析ソリューション。運送会社の運行スケジュールの最適化、メンテナンスデータ活用による整備支援、アルコール検査の自動化、法令書類のDX化、保険会社の査定やスコアリングに実走行データの活用といった事業を展開している。

FO事業の例
AO事業の例

この分野はソフトウェアシフトが進むSDVにおいて、ニーズやアプリケーションが広がるところだが、説明会では海外事業を含む次のコア事業についても言及された。


《中尾真二》

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