世界にひとつしかないトイレを巡る…オフィシャルツアーが渋谷区のふるさと納税返礼品に登場

THE TOKYO TOILETのひとつ
THE TOKYO TOILETのひとつ全 3 枚

タクシーのシェアサービスを展開するNearMe(ニアミー)と渋谷区観光協会が共同で運行している「THE TOKYO TOILET SHUTTLE TOUR」が、東京都渋谷区のふるさと納税返礼品に採用され、提供を開始した。個性豊かなトイレを巡るツアーだ。

【画像全3枚】

「THE TOKYO TOILET」は、多様性を受け入れる社会の実現を目的に、性別、年齢、障害を問わず、誰もが快適に使用できる公共トイレを、渋谷区内17か所に設置したもの。16人のクリエイターが参画し、デザイン・クリエイティブの力で、新しい社会のあり方を提案してきた。

多くの公共トイレが暗い、汚い、臭い、怖いといった理由で利用者が限られている。「THE TOKYO TOILET」プロジェクトでは誰もが快適に利用できる公共トイレを設置。建築家の安藤忠雄氏、隈研吾氏、伊東豊雄氏、クリエイティブディレクターの佐藤可士和氏らが参画し、インクルーシブな社会のあり方を提案している。

「THE TOKYO TOILET」を知ってもらい、見て、触れて、体験するためのツアーが「THE TOKYO TOILET SHUTTLE TOUR」だ。ニアミーはこのツアーに移動・交通手段を提供している。2024年3月の運行開始以来、好評だという。

この「THE TOKYO TOILET SHUTTLE TOUR」が東京都渋谷区のふるさと納税返礼品として提供される。寄付金額は1万9000円だ。運行日は週2回(毎週木・土曜日)運行、運行コースは東コース(9か所周遊)と西コース(8か所周遊)が設定されている。渋谷区のふるさと納税特設サイトで販売しており、申し込み期限は2025年1月31日まで。

◆ふるさと納税による減収額は増加、区の施策に影響するおそれ

ふるさと納税制度が導入されて以来、地方特産品を中心とした返礼品競争により都市部での税収減の影響が年々大きくなり、渋谷区でも区政運営に影響が生じているという。渋谷区では2020年度より、渋谷区へのふるさと納税について、区の特色を生かした“コト消費”=体験型の返礼品開発を充実させ、区独自の先進的な取り組みに対する賛同を呼びかけている。

渋谷区においてふるさと納税による税収への影響額(減収)は、2024年度一般会計当初予算の4.1%となっており、「看過することのできない状況」(渋谷区)となっている。減収額は2018年度に15億3000万円だったものが2023年度は45億4000万円に達し、2024年度は約50億円となる見込みだ。この額は、妊娠期から18歳になるまでの全ての子どもとその家族をサポートする子育て拠点施設「子育てネウボラ」の整備費の約2倍に相当する。

いっぽうで渋谷区への寄附額は、2024年度は約20億円の見込み。渋谷の魅力を体験する返礼品の追加開発、寄附募集サイトの拡充、認知度向上に向けた広報強化に注力する。主な返礼品はアニメやアイドルとのコラボ返礼品、飲食店の利用券、ヘアカット、ハチペイ(地域限定キャッシュレス決済アプリ)など、全国でも類似例が少ない返礼品を採用する方針だ。

《高木啓》

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